短編

□むかつく
1ページ/1ページ


――眠い…。

壁にある時計をちらっと見るとまだ7時前。

普段なら起きてもいい時間だけど今日はコンサートの次の日の久々の休み。

ゆっくり起きようと決めて眠ったのだ。

いつもの休みと変わらない静けさ。

ただひとつだけ違うのは…


腕の中にすっぽりと収まってすやすやと眠るももの姿。

その姿はとても可愛らしく、昨日の激しいももとは比べ物にならなかった。

昨日の夜のことを思い出すだけで胸がきゅう、と締め付けられる。

コンサートの後だから、なんて抵抗も無駄でももは半ば強引に攻めてきた。

おかげで腰が…

なんて考えてたらなんだかむかついてきた。

思えばなんでこいつが腕に収まっているのか。

…それは昨日、余韻に浸りながらすぐに眠ったからなんだけど…。

おかげで二人とも生まれたままの姿。

むかつくのに、眠るももの心配をして寒くないように抱きしめ直す自分がいる。

ああ、ほんとももってむかつく。

思わず頬をつんつんしたら「んん、」なんて年上らしくない甘い声で鳴く。

その瞬間、頬が自然と緩んだのは内緒。



ももがむかつく。
―むかつくほど、好き。


end.



会話ひとつもなくて申し訳ないですっ
千奈美のキャラ微妙に崩壊気味ですね(^^;)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ