SUGAR & SPICE
□不穏な気配
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「おい・・・っ!」
・・・自分が思っているよりも、体に異常があるらしい。
『・・・はぁっ・・・・・・はぁ・・・くそっ・・・』
「大丈夫ですか!?」
『・・・・・・心配、するな・・・慎司』
「・・・!」
「・・・だが、前にもあっただろう」
何故覚えているんだ。
『・・・・・・・・・はあっ・・・・・・っ・・・・・・』
誰かが支えてくれているのを感じ、少し体をずらす。
・・・卓か。長髪の男は卓しかいなかったはずだしな。
『・・・すまない・・・・・・卓・・・』
「・・・!・・・名前で呼んでくれましたね」
『・・・・・・珠紀に・・・っ・・・言われたんだ・・・はっ・・・』
名前を呼んだことでその場の空気は軽くなったが、
まだ私が治っていないため、少し重苦しい空気だ。
そのまま珠紀たちが朝食を持ってくる頃まで治ることはなかった。
「おっ待ちどー!・・・て大丈夫!?顔真っ青だけど・・・!?」
『・・・静かにしてくれ・・・っ・・・頭に、響く・・・』
「あ、ごめん・・・」
「采架さん・・・!」
いつもいつも、私は・・・皆に迷惑をかけているな・・・。
『・・・すまない、・・・っ・・・』
それきり、私の意識は途絶えた。