SUGAR & SPICE
□正義の味方
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そこに凛が来た。
「う〜ん。村の人を助ける方法、かな」
「村の人を・・・助ける?」
「正義の味方だからね〜。珠紀ちゃん」
正義の味方、か
『・・・確かに、そうかもな』
「そんな・・・大げさだよ」
「せいぎのみかたって、なんですか?」
春日にぴったりの言葉だな。
『・・・どんなことをしても、自分の信念を貫き通す人のことだ。
正しい義の味方、と書く』
「そうそう。芦屋さんには絶対似合わない言葉だよね〜!」
「・・・・・・多家良、もう少しオブラートに包んで言ってくれ」
・・・・・・この男、見るからに悪そうだし、ダメそうだし。・・・・・・あ。
『・・・こいつには"マダオ"という言葉がお似合いだな』
「マダオ・・・?何ですか、それ」
確か意味は、こんな感じで・・・
『まるでダメな男、でマダオだ。』
・・・・・・・・。
「・・・・・・っ・・・・・・っ・・・ムリッ・・・」
「・・・・・・君の言葉、棘というかナイフだよ。」
・・・・・・私が使うのは刀や太刀だけだ。
ナイフなどのようなチャチなものは使わない。
ふと凛を見ると、
「正義の味方・・・」
ボーっと言葉を発し、考え込んでいる。