SUGAR & SPICE

□滅する者と、守る者。
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采架side


目を開ける。

辺りは真っ暗で、何も見えない。


『・・・・・・どこだ、ここは・・・?』

ふと、後ろに気配を感じる。

振り返るとそこには


本来いるはずのない戦友、ロウトがいた。


『!?ロウト!』

叫ぶとロウトは無表情のまま私から離れていった。


追っても追っても、手が届かない。


どこまでもどこまでも、追う。

そして、やっと手が

ロウトの肩を叩こうとした時、


その姿が消え、目が覚めた。


ガバッ

『はッ・・・はあっ・・・はあっ・・・』

嫌な夢だった。

ロウトに、"お前はいらない"と言われている様で。

『・・・・・・ありえない、のにな・・・』

もう二度と、会うことのない友に、

そんなことを言われるはずがないだろうに・・・。


そんな時、こちらに近づいてくる人の気配を感じた。

この気配は・・・春日か。


ガタタッ

「・・・!采架さん・・・!」

やはり、な。

「大丈夫ですか!?」

『・・・大きな声を出すな。大丈夫だから』

「あ、すみません・・・。でも、よかった・・・!」


・・・おかしなヤツだ。




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