SUGAR & SPICE

□神隠し
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0730。

報告が終わり、私は自室に帰って"平行世界"に行く準備をしていた。


コンコンッ

『・・・は(バンッ)「どういうことだ!!」・・・ロウト』

来るとは思っていたが、騒がしい。

隣人に迷惑を被るだろう。

『少し落ち着け』
「落ち着いていられるか!お前、時空の歪の中に行くんだろ!?」

はぁ・・・

『ああ。だからどうした』
「どうしたってッ・・・・・・はあ・・・」

行くのは私なのに、なぜお前が騒ぐんだ。

「・・・そりゃ、・・・お前は俺の妹みたいなもんだし・・・」
一応先輩なんだが。

『別に死ぬわけじゃない』

「でも一生会えない。そうだろ?」

『・・・・・・・・・・・・』

時空の歪に入った人間は、その先でたどり着いた世界で
一生過ごすことになる。

稀に戻れることもあるが歪を通るのが2度目のため、

記憶が吹っ飛ぶか

酷ければ体が分解される。


『・・・・・・・・・・・・そのとおりだ』

だから、限りなく0に近い確立で戻ってこれない。

「・・・・・・一緒に行ってもいいか?」

言うと思っていた。

だが、



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