SUGAR & SPICE

□神隠し
2ページ/6ページ




『・・・・・・答えはNOだ。』

これは私が言い出したコトだ。
ロウトを巻き込むわけには行かない。

それに。

『・・・ロウトには、私の後を頼みたい』

ロウトは他の滅喰者たちより強い。

真剣に勝負すれば、私をもしのぐかもしれない。


だから、頼める者はロウトしかいない。

「・・・え、」

『私の後釜を君に託したい。皆を、任せたい』

私の願望かもしれない。

『重く考えなくていい。ただ、指揮を執ってもらいたいんだ』
「采架・・・」

ワガママかもしれないが、

『・・・君にいう最後の任務、だ』

この任務を遂行してほしい。

それが私の、"ここ"での最後の願いだ。

「・・・・・・・・・っ、御意」

ロウトは、強く頷いてくれた。


それから少し経ち、いよいよ時空の歪に入る時間になった。

「それでは、始めます。」
『・・・・・・はい。』

ゴォォォォ・・・
バチッバチッ

急激に体が重くなるのを感じながら、
私は意識を手放した。



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ