小説

□テイルズ学園 第3章
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「ありがとうクラース。少し気が楽になったわ。…もっとも、いつ旅立つことになるか分からないけど」

「なに、慌てることはないさ。少しずつ解決していけばいいんだ」

「そうね」

リフィルは世界地図を取り出し、それを見ながら言った。

「今夜にでも答えを出してみるわ」

「はは。まだ答えは出てないか」

クラースは世界地図を覗きこんでみる。

リフィルの故郷の地図だろうか。
シルヴァラント、テセアラと書かれていた。

「どういうことだ?私の世界によく似て非なる。世界が二つになっている点が大きな違いだ」

シルヴァラント、テセアラは確か月の名だったはずである。
それが、世界になっているだと…?

「…信じられないかもしれないけど、ロイドたちは二つの世界を統合する途中でこの異世界に飛ばされてきたの。
あなたたちが住んでいた世界は私たちの世界の未来の姿よ」

「つまり…、リフィルは時空間を飛んでこの異世界にたどり着いたということなのか?」

「ええ。そういうことになるわね」

月に文明が築かれているという噂すら耳にしたことは一度もない。
つまりシルヴァラントもテセアラも実在する世界ということである。

しかしそれは、クラースが知る世界のかつての姿。

「―…残念だが私たちの世界では差別がまだ残っている。君たちの時代ほどではないがな」
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