小説
□頑張れ、父さん!
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そして、次の日。
いよいよ父の日である。
「おはよー、ロイド!」
元気に挨拶するカイル。
一方、ロイドは…
「おう、おはよう」
何だか疲れた表情をしている。
「ロイド、疲れてない?ちゃんと寝た?」
「うーん、何だか眠れなくてよ」
そんな話をしている時、誰かが会話しながらカイルたちに近づいてきていた。
「父さん!」
カイルとロイドは二人揃って声をあげた。
「おはよう。カイル、ロイド」
「…朝からどうした?」
挨拶をするスタンと疑問に思うクラトス。
父さんといきなり呼ばれ、驚いている様子もなかった。
「ここで二人に問題だ!今日は何の日?」
ロイドはスタンとクラトスに問題を出題した。
スタンは上を向きながら若干頭を掻いて考えるのに対し、クラトスは腕組みをしながら目を閉じて考えてみせる。
「あ、分かった!」
最初に閃いたのはスタンだった。
「でも正解だと思うから、クラトスさんが答えてください」
スタンは微笑んでみせた。
「クルシス結成の日…か?」
クラトスは何とか答えを出した。
「げっ…こんな時まで勉強かよ。確かにあってるかもしれないけどよ、もっと簡単に考えてくれよ」
ロイドは苦笑いしてしまった。
「簡単に…。では平常な日か?」
「もっと違うよ。今日は記念日だよ」
カイルは微笑んでみせた。