小説
□テイルズ学園 第5章
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「はーい、じゃあ…転校生の紹介をしまーす!」
スタンの声が教室中に響いた。
その声と同時に、何人かの転校生が教室に緊張気味で入って来た。
「じゃあ、みんなに紹介してくれ」
スタンが転校生に名前を書かせる。
もちろん、キレイなピカビカに磨かれた黒板に。
その黒板に書かれた名前は…
『アスベル・ラント』
『ソフィ』
『シェリア・バーンズ』
書き終わってから三人は自己紹介を始めた。
「俺はアスベル・ラント。実はこの三人で隣村に暮らしていたんだけど、ソフィが学校に行きたいって言いだしてさ。それでこの学園にお世話になる。よろしく頼む」
アスベルは一礼した。
「私…ソフィ。アスベルがそう呼ぶから…。分からないことあるけど、色々教えて?」
ソフィは緊張してアスベルの後ろに隠れる。
アスベルはどうしたらいいか分からず、頭をかく。
「私、シェリア・バーンズ。二人の幼なじみっていうのが関係して、成り行きで学園まで来ちゃったけど…これからよろしくお願いします!」
シェリアは微笑んでから一礼する。
「実はさ、俺には弟がいるんだが…どこかの家に引きとられたんだ。学園に来るように言ったんだが、その気がなかったらしく…残念だよ」
言って、アスベルは残念そうにした。
スタンがアスベルに励ましの言葉をかけてから、席に誘導して座らせた。