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□唯我独尊姉貴
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*門田姉設定
*ブラコン
「きょうへーいー!」
ピョーンと勢いよく弟の京平の背中に飛び乗る。今日も着地成功のようだ。
「……なんだよ姉さん」
ぶっきらぼうな態度で眉間に皺を寄せ私を見ずに声をかける。
全くこの子は礼儀というものを知らないのかしら。
それとももしかして照れ隠し!?京平ったらいつの間にそんな可愛い要素習得したの!姉さん困っちゃう!
「…心の声駄々漏れだ。因みにそんな変な要素は習得してない。呆れてるだけだ」
「もー京平ったらまた照れ隠ししてー。後、人と話をするときは相手の目を見て話すこと!昔言ったでしょ!」
「……」
子供を叱るようにめっ!と言って京平を叱る。
京平は渋ったように顔を引き攣らせてそれから深く溜息をはいた。
全く、そんな溜息なんてはいたら幸せが逃げちゃう。
まぁその分京平を幸せにすればいいんだけどね!
「ねぇねぇ京平!今日の夕食何がいい?」
「俺は別になんでもいい」
「えー京平の好きなものがいいー」
そうしないと作る意味なんてないよ。
京平の好きなものは皆が好きなもの。
京平の好きなものは私も好き。
「京平って肉じゃが好きだったよね?」
「あぁ………って何で知って……」
「じゃあ今日は肉じゃがでけってーい!」
そういいおたまを片手にニコリと笑うと京平はまた溜息をつき、テレビの前に置いてあるソファーもたれ掛かった。
あ!なんかこのシチュエーションって
「夫婦みたいー!やったー京平と夫婦なんて夢みたい!」
そう年甲斐もなくキャッキャしていると京平にハァとまたまた溜息をつかれた。
どんだけこの子は幸せを逃がせば気がすむのだろう。
ていうか、京平が逃がした幸せが勿体ないなと思い、私は肺いっぱいに京平の逃がした幸せを吸い込んだ。
唯我独尊姉貴
(ねぇ京平……美味しい?)
(まぁまぁ)
(もう!照れ隠しばっか!)
(………)