戦国BASARA
□第10話
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主人公2{はぁ?団子が欲しい?}
竹中「真田君が食べたいってきかなくてね。」
朝のうちにこの“でんわ”とやらの使い方を聞いておいて正解だったよ。
主人公1君があんな状態のまま、帰ってきたらきっともっとややこしいことになりそうだからね…
長曾我部君と主人公2君には悪いけど、しばらく屋敷から遠ざけなければ。
主人公2{そんなもん、他の甘味でいいだろうが。}
竹中「団子じゃないと駄目だって駄々をこねるんだよ。僕は買い物に行けないし。」
主人公2{…もうすぐ家が見えてくるはずだったのによ。(買い物に連れて行かなかったことを根に持ってやがるなコイツ…)}
元親{ひとり言か?}
電話の向こうから不思議そうな元親の声が届く。
主人公2{元親…アタシはそんな可哀想な人間じゃねぇよ。このからくりについては家に着いてからしてやるよ。}
元親{からくりだったのか!!!}
竹中「とにかく、よろしく頼むよ。」
主人公2{だいぶ納得いかねえが、わかった。空腹で暴れられても困るからな。}
元親{かえらねえのか?}
主人公2{買う物増えたんだよ。行くぞ。}
元親{おう。}
主人公2{って、ことでそっちは家の方頼む。壊されたら金かかるし。}
竹中「承知したよ。」
ガチャッ…。
「…さて、果たして間に合うかな。」
そう言いながら、真上に主人公1の部屋がある天井を見上げた。
彼らが毒見や監視のために房へ向かったのは気づいていた。
片倉君はまだはっきりとした態度じゃないけれど、猿飛君からはピリピリとした雰囲気が伝わってくる。
顔は笑ったままだが、あの様子じゃあ、かの真田忍隊の実力も知れたものだね。
と、言っても。
今は毛利君がなんとかしてくれることを祈るしかない。
彼は随分と主人公1君にご執心のようだから。
智将も精神的な幼さが表れているのかもしれないね。
今なら首をとることなんて造作もなくできてしまいそうだ。
主人公2君が怒るだろうから、しないだけさ。