黒バス(シリーズ)

□いつつ
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「なあ、どう思う?」







部室の戸締りをして霧崎第一の敷地を出た俺達。



今まで一言も発さなかった空間に、原の声が響いた。








「何のことだ。」
「わかってるくせにー。花宮のことだよ。」
「・・・ああ。」








そう言われて若干上の空だった思考を花宮に移す。


そういえばあいつも今日は上の空だったような気がする。









「なんつーか、最近変だよな。」
「変、か。」
「いや、変ってゆーか・・・疲れてる?みたいな。」









心当たりはあるけどさー、と続ける原。





確かに最近あまり顔色が優れないようにも見える。

大会が近いから、と考えるのが普通かもしれないが俺達は何となく察しているわけで。





原因は恐らく・・・







「名前、そんなにヤバいのかなー?」








花宮の幼馴染名前。


去年俺達と同じクラスでそこそこ仲も良かった。

俺がバスケ部に入る前から関わりがあった。




いつも笑って幼馴染の後に引っ付いて歩く姿は雛鳥を連想させた。



こんな俺でも微笑ましいと思える光景は、ここ半年・・・いや、おそらくそれ以上見ていない。
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