黒バス(シリーズ)
□ふたつ
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小学校も中学校も普通に学校に通っていた私。
なぜ高校生になっていきなり学校はおろか、家から出られなくなったのか。
それは幼馴染の花宮真くんと関係する。
端的に言えばいじめ。
昔から花宮くんの後ろをついて歩いた私。
どんどんカッコよくなって女子からの視線を集める花宮くん。
嫉妬に燃える女の子の攻撃はすごい。
下駄箱や机荒らしとか古典的なものから、悪口、ケータイにも嫌がらせメール。
閉じ込められたり水をかけられたり。
殴られることも蹴られることもあった。
終いには家の前まで来てポストに虫の死骸を詰め込んでいく。
そんな生活に耐えられるほど、私は強くなかった。
恐怖に勝つことができずに家の中から出られないほど臆病になってしまった。