テニスの王子様
□第七話
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幸村「すまないねナツコ。君の家臣を駆り出してしまって。」
ナツコ「構いません。私たちの中枢は王ですから。」
リリ「それより良かったんですか?肝心のサエカに話を聞かせなくて・・・」
幸村「それなら心配いらないよ。きっと蓮二は不二の石化を解く。本人から聞けばいいさ。サエカは特にね。」
悲しそうに言って目を伏せる。
ナツコ「王。サエカは不二周助と関係があるんですね?」
リリ「えっ?そうなの??」
ナツコ「そうじゃなきゃあの意味のわからない催眠術も、わざわざサエカを狙った理由も説明がつかないわよ。」
ナツコは顎に手を当てて思考を巡らせる。
すでに3人の食事をする手は止まっていた。
幸村「君たちには話さなければならないね。いずれ俺の後を継ぐ者として・・・。」
決心したようにまっすぐに二人を見つめる王の眼差し。
その先は、この場にいない二人にも向けられているのかもしれない。
幸村「早く済ませて、君たちも寺本のところへ向かわせよう。」
そう言って王は語りだした。
この世界の歴史を、悲しい過去を。