テニスの王子様
□第三話
2ページ/8ページ
〜街〜
「・・・とは言ったものの、街なんて久しぶりに歩いたからどこに行けばいいかわからないわ。」
ドレスでもなければ、制服でもないため適当にぶらぶら歩くその姿は王女には見えない。
「とりあえず紅茶でも見ますか。話はそれからね。」
「ちょっとそこのあなた。」
「はい?」
紅茶屋へ行こうと決意した矢先、後ろから呼び止められて振り返った。
後ろには、いつも黒の姫にくっついて歩く少年を思い出させる髪型の青年。
青年「耳飾りを落とされませんでしたか?」
ナツコ「え?・・・ああ!ありがとうございます。」
青年「礼には及びません。」
森のくまさんみたいね・・・と思っていると、丁寧に返答した青年。
「(なかなかの美男子。気立てもいいし、仕事もできそうね。これなら蓮二も納得しそうね・・・。)」
家来にならないか、と勧誘しようとした時。
首に冷たくて固い感触がした。
??「お嬢ちゃん大人しくしてな!!」
「「!?」」
今日もトラブルだらけだな、と予想できたナツコ。