ワンピース
□鎌
1ページ/2ページ
「キッドが女を船に乗せるとは、珍しいな。」
「キラーか。単なる気まぐれだ。」
医務室を出たところにキラーが立っていた。
「どういうつもりだ?」
「別に。今は生かしてやってるだけだ。」
「信用しているわけではあるまい。」
「ったりめえだ。」
怪しい女だ。
海軍と色違いのような服を着て、俺の顔を見ても反応しなかった。
閣下、とは言ったが。
おもしれぇ。
グランドラインで思わぬ拾いモンだ。
「用が終わったらどうなっても構わないって言ってんだ。好きにさせてやれ。」
「そうか。」
「それと、お前があの女の面倒みろ。」
「…」
「見張るだけでいい。妙な真似したら殺せ。俺の船に邪魔はいらねえ。」
「違いない。」
「(聞こえてんだよ閣下。)」
医務室の扉に耳をつけて2人の会話を聞いているユミ。
「…確かに邪魔かもしんないけどさ。」
どうやらこの世界は相当物騒らしい。さっきの…ユースタスさん?も武器持ってたし…それが普通なんだろう。
「…面倒って、私もう高3なんだけどな。」
18禁だって読める年だよ?→
わざわざこんな小娘に見張りつけなくたって何もしないっての。
まあ、力がないってのは嘘だけどね。
実は私、ムチャクチャケンカ強い。
サチコに寄ってくる男は全部のしたし、学校では裏番とか噂されてた。
小さいころからの行きすぎた護身術のせいもあって、ほとんどの武器は使いこなせる。
「案外適応力があるのかもね。」
もし、他人を殺しても後悔はしないかもしれない。
違う世界だと認識した今は尚更。
「…眠い。」
慣れない考え事で頭が疲れたのかもしれない。
少し、寝よう。