テニスの王子様
□第九話
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壇「リリ様ー!!」
リリ「太一!どうかしたの?」
その日、後ろから家来の慌てた声を聞いて振り返ったのは赤姫リリ。
壇「どうしたもこうしたもないです!!」
リリ「えぇ!?何でいきなりそんな怒ってんの?」
もの凄い形相で迫る太一に引き気味に話す。
壇「何ですか!!この数値は!!?」
ビシッと出されたのは見覚えのある白い紙。
中には1と2が並べられている。
リリ「あちゃー・・・見つかっちゃった。」
壇「1と2しかないのはどういうことです!!?」
リリ「やだなあ。リリが5なんてとれたらサエカだって天才だよ!」
壇「胸を張って言うことじゃありません!!」
更に捲し立てる太一にリリは呑気に答える。
リリ「だいたい、成績なんてナツコとユミがとってるんだからいいじゃん。」
壇「その心構えがいけないです!」
リリ「何さー!サエカだって全然良くなでしょー!?」
プンスカし始めるリリに太一が冷静に答える。
壇「サエカ様なら今、真田さんの指導を受けてるです。」
リリ「・・・うわぁ。」
今頃真田にこってり絞られているだろうサエカを想像して少し同情する。
壇「ですからリリ様も・・・・・・って姫様!!?」
気が付くとリリの姿は遥か彼方。
太一からは米粒ほどの大きさに見える。
「あははは〜リリは勉強なんてできなくてもいいのだーーー!!」
「姫様−−−−−−っっ!!!!」