テニスの王子様
□第六話
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「・・・こんなところかの?」
仁王の目の前には完全に石化した雪女。多少の傷はあるものの、蓮二の開眼によってほとんど出番はなく、拍子抜けしたような声を上げる。
柳生「まったく柳君は非情ですね。何の合図も無しで・・・私たちまで石化したらどうなさるおつもりですか?」
柳「それくらい察せなくては、まだまだだと言うことだ。」
ナツコ「そういう事よ新人さん。」
口調は丁寧だが不満を零す柳生に柳は淡々と答える。
その間にナツコを起こして肩を貸すのも忘れない。
仁王「俺らが来ても大して役に立たんかったの。ユミ?」
柳生「柳が来ることに確信は無かったからな・・・不満か・・・?」
仁王「いんや、雪女なんて面白いモンが見れたんじゃ。呼び出されたことには文句はないぜよ。」
柳生「わざわざ残り少ない妖気を飛ばしてまで私たちを呼ぶなんて・・・無理をしましたね。」
ユミ「余計な心配だな・・・。」
言葉に優しさは感じられないが、どこか楽しそうな黒姫一行。
リリ「あれっ?もう終わってたの?」
切原「ええええ!!?そりゃないっスよリリ様!!ユミ様のピンチを救うために来た俺の労力返してください!!」
何やら騒がしそうな二人組が登場。
ナツコ「あらリリ、無傷じゃない。」
リリ「そうゆうナツコは辛そうだね!」
ユミ「楽しそうに言うことじゃないぞ馬鹿。」
切原「ユミ様大丈夫っスか!!?」
仁王「遅かったの若僧。ユミのピンチは俺が救ったところぜよ。(ニヤリ)」
切原「ええええええ!!?」
「「(嘘つけ・・・)」」
悔しがる赤也で遊ぶ仁王を止める気力を持つ者はいない。
柳「リリ様ご無事でしたか。」
リリ「あ、柳!サエカの相手って言っても、自分の意志で動いてない状態だったから全然楽勝だったの!」
柳「そうですか。ジャッカルには引き続き城内の伝達係を任せましたが、よろしいですか?」
リリ「いーよいーよ!どんどん使っちゃって!」
今もこの城のどこかでジャッカルは泣きながら走り回っているに違いない。