オリジナル小説
□ナノの館
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……。へんな 夢……。
私は、そう思って起きた。
私の名前は、氷室 実奈華(ひむろ みなか)普通の高校二年生。
最近、この夢をよく見る。
女の人の声が聞こえて、周りにはカラフルな花がたくさんの花園があり、目の前には大きな扉がある。
だけど、この夢中で私は…扉を開けることは、決してない。
「一週間目?」
カレンダーを見ながら私は、呟いた。
花園の夢を見続けてちょうど一週間目になる……。
恋の……悩みか……。
なくはないんだよね。
「花園の夢?ミナもロマンチストねー?」「乙女心満載のJKですからぁ」
そんな会話をしながら、私の一番の友人の谷原 絢芽(たにはら あやめ)と自転車に乗りながら話した。
今は、学校に向かっている途中です。
「あっ、今日さ?物理の小テストだけどミナやってきた?」
「うぇっ!知らない!どこなの範囲!?」
「力学とか?」
「あぁ……忘れてたわぁ…… 古典の時間にでもやるかなぁ…。」
「もぅ、物理の小テスト勝負の約束したじゃない?クレープをかけて、」
私のクラスは、男女合わせて四十人いてそのうちたった十人が理系で女子は、私とアヤメだけ。
だから、友人でもあり同時にライバルでもあのだ。