小説

□過去拍手文
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銀土





「あぢぃ〜…」
そう言い銀時は目の前の男の背中に抱き付く。
「…暑ぃのは当たり前だろ。つか暑苦しいから離れろ」
「えぇ〜土方君冷たいー銀さん悲しいなぁ」
「うぜぇ」
「酷ッ!!」
はぁ、と溜め息をつき土方の背から離れる。

真選組の中枢を任されている土方は、残念ながら仕事人間。
休みを取る、ということをせず寧ろ仕事をする事、真選組の役に立つ事さえ出来ればそれでいいという考えの持ち主。
そんな彼が自分の何処に惹かれたのか、銀時には知る由もなかった。
が、自分を想ってくれている事は痛いほど分かっている…はず。
自惚れでなければ。

今も尚、彼は仕事をしている。
頭を悩ませながら、書類に目を通し、ペンを動かす。
そんな彼に後ろから話し掛ける。
「なぁ、クーラーつけねぇの?」
「……故障してる」
間が気になったが、それとなくエアコンのリモコンを取りスイッチを入れてみる。
すると、ピッと音がしてエアコンは正常に起動し始めた。
「……壊れてねぇじゃん」
そう呟くと風が来る位置に移動した。

暫くして、
「涼みに来たんなら帰れ。邪魔だ」
と机に向かったままの土方は、とげとげしく言葉を吐き出した。
何処にそんな機嫌を悪くする要因があったのか。
銀時は ん〜…と考えていたが、ある答えに辿り着くとニッと笑い、再び土方に抱き付いた。
「なっ!おい、離れろ!」
肘を後ろに下げ抜け出そうと抵抗する土方だが、それを気にせず銀時は右手で相手の顎を摘み引き寄せる。
そして銀時にもたれる形となった土方の耳元で囁いた。
「エアコンに嫉妬ぉ?」
「なっ……!!!」
握っていたペンを落としベタに動揺する。
顔ははっきりと赤く染まっていた。
「なに、俺が土方から離れてエアコンのとこから動かなかったのが嫌だったの?」
土方の顔を覗き込むが、決して顔を合わせようとしない。
クスッと笑うと銀時は顎にあった手を頭に持っていき、さらに強く抱き締めた。
「別に、まぁ涼みに来たのも強ち間違いではねぇけど、そんなもんトシと一緒にいるついで。あんまくっついてると暑いし邪魔かなぁと―」
「…邪魔…じゃねぇよ…」
銀時の言葉を遮って呟く。
「別に嫌じゃねぇから…向こう行くな」
(何、この可愛い反応…デレ期?遂にトシにもデレ期到来?)
予想外な土方の言葉に驚いていた銀時だったが、笑みを浮かべ
「分かったよ。終わるまでこうしててやる」
と始めと同じように、背中に抱き付いた。
終わったらどうしてやろうか、綿密な計画を立てながら...。

――終わったら覚悟しとけよ?
――……あぁ。





鳥肌ものの久々銀土。
おっさんがイチャイチャしてて、猛暑の中 暑苦しいだけっつー中身がない残念文ww

薄いけど...拍手ありがとう!!!


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