羽鳥×千秋

□笑顔の向こう側A
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〜御注意〜

優が、かなり強引な行動をします。

少々鬼畜な傾向が乱入しますので苦手な方は閲覧を控えて下さい。




******





―――『俺と羽鳥が喧嘩すると、千秋が嫌がるから仲良くしてただけだ。』


 うそつき。

 うそつき。

本当は優だって、羽鳥の事・・・・

 『友達』だと思ってるクセに。







・・・俺、何してたっけ?

・・・此処、どこだっけ?

一瞬だけ意識が飛んで、その後気が付くと千秋はベッドの上だった。

壁紙で張り巡らされる見慣れたマンションの味気ない天井とは違い、今、千秋が呆然と眺めているのはしっかりとした木の梁が施されている木造建築の天井。

今時、都内で木造の天井を仰ぎ見る事が出来る場所って、優の家くらいだろうな・・・なんて考えている千秋の頭上で・・・


「少し、酔ってる?一瞬意識が無かったよな?それとも疲れてるのか?」

考えているすぐ側で本人の声が聞こえてきた。

酔ってはいないと思う。

疲れていると言われれば疲れているだろう。

・・・でも、体が動かないのはどうしても説明がつかない。


「あ・・・そうか・・・薬で・・・」

まるで他人事のように、薬で動かなくなった自分の状況を冷静に分析する千秋に優は苦笑を漏らした。


「千秋の体が動かない間に、色々と触らせてもらうよ・・・悪く思うな・・・お前にだって非はあるんだからさ・・・」

「え?」

『何の事?』と、唯一自由になる言葉で優に尋ねようとした途端、千秋の股間に冷たい感覚が広がった。


「・・・つめたっ!!」

「すぐに暖かくなる・・ホットローションだから。」

悪びれる様子も無く、淡々とローションを千秋の下半身に落としていく優に、何故そんな物を持ってるんだ!?と疑問を抱くが、それ以前にもっと衝撃的な事実に思い至る。

「わわっ!!俺、裸じゃんっ!!?何してんだよ!優!」

威勢のいい声の割には動かない体で、千秋は裸の自分を隠そうと身を捩ってみる。

しかし、薬の効力はまだ有効のようで、体を撫で回す優の手を払い退けるどころか、身を起す事すら出来ない。

そんな危機迫る状況にありながら、這わされる掌の淫靡さに体は勝手に反応し、熱を帯びてくる。

そして、信じられない事に自分が勃起していくのも如実に感じた。

「・・・感度、良いな。やっぱり骨組みがしっかりしてると骨伝導とかの関係で感じやすくなるのかな?」

まだ触れてもいない千秋の熱根が首をもたげて勃起していく様を眺めて、優は感心するようにローションを塗り込める。

冷たかったローションがようやく温まると、優は完全に勃ち上がる千秋のペニスにも手を伸ばした。

「やっ!あつ・・・あついっ!」

「千秋・・・感じ過ぎ。」

人肌程度のぬくもりしかないローションも、羞恥で熱が上昇する部分に塗られると熱いと思える。

また、それが返って千秋の感覚を敏感にし、奇妙な快感がジリジリと背中を駆け上がって来る。


・・・・なに?これ?あつい!


熱いという感覚に間違いはないけれど、正直な事を言えば、お尻の孔が疼き始めたのに千秋は戸惑った。


・・・不味い。この感覚は不味過ぎるっ!!

見なくても分かる自分の窄まりが、ヒクヒクと痙攣してるのが手に取るように分かり、物欲しげに蠢くアナルがナニを求めているかも知ってる。


「・・ぁ、ん・・・やだ・・・ぁ・・」

口から恥ずかしい声が漏れる。

明らかに発情を示す声で、オスをねだる合図だ。

男の分際で男を欲しがるなんて情け無いけど、今はもうどうしようもない。

「ん?感じてきたか?もう先っぽもヌルヌルだもんな・・・後も弄らないと辛いだろ?一緒に可愛がってやるから足を開いてろよ。」

「あ・・・だめ、優・・・触んないで・・」

触んないで、なんて可愛く言われて触らない男なんていない。

優は拒絶の言葉を言いながらも、快感と期待に蕩けた顔をしてる千秋を見つつ、体液とローションで粘つく性器を握り、慎ましやかに閉じている襞に指を押し込んだ。


「あああんっ!!」

「うわ・・・すげ、ヌルッて簡単に入った。」

甘く啼く悲鳴を上げた千秋のアナルに、優の長い指がズブズブと侵入していく。

「ゆ・・・ゆ・・ぅ・・はぁ、ん・・・指・・・抜いてぇ・・・ゃだ・・・」

ローションの滑りを借りた指は簡単に根元まで挿入を果たし、ナカの壁を確かめるようにグルリと一回りすると、出し入れを始めた。

「・・ふっ、は・・はっ・・あ、あん・・・やめ、やめ・・・て・・・ゆっ・・う」

「止めないよ。千秋のココは止めないでって言って俺の指に吸い付いて離さないじゃん・・・それにペニスだって勃ちっぱなし・・・これって気持ち良いからだよな?ほら、またアナルが拡がった。指、2本目を入れても大丈夫そう・・・ああ、3本入った。」

意地悪く、なぶる様に腸壁を何度も指の腹で擦られ、自分のアナルが浅ましくもっと熱くて太い圧迫感のある物を欲しがり始めたのを感じる。

・・・指なんかじゃ駄目だ。

もっと、自分のナカを拡げて犯してくれるモノを。

節操が無いと思われても、今だったら自分は誰にでも足を開き性行為を受け入れるだろう。

ナカを擦られる喜びに、自らの腰を振り、そこから与えられる熱い飛沫を最後の一滴まで搾り尽くすに違いない。

それが、抱かれる事に慣れてしまった悲しい体の末路であっても・・・



―――でも、心までは抱けない。


どんなに体を支配されても、心だけは誰にも渡さない。


―――そう。誰にも。


 『トリが好き』って心を、誰にも奪わせやしない。


―――それが、例え、トリ自身であったとしても、この想いは変わらない。


こんな簡単に体を奪われて、快感に身をゆだねる姿を知られて、トリに嫌われたとしても・・・


―――ずっと好きでいる心は自由だよね?



体は思うように動かせず、逃げ出す事の叶わない千秋が取った最後の決断。

この、哀れで悲しい時間から、目を逸らし、自分の意識を切り離す・・・

意識を失った後、優は好き勝手に自分を嬲るかも知れないし、抵抗の無い体を意図も簡単に抱くかも知れない。

それでも。

抱かれるのであっても、自分の知らない内に終わらせてしまって欲しい。

それがせめてもの慰めになるから・・・



「お・・・おい。ちあ―――…・・・


心が決断を下すと同時に薄れ行く視界と、掠れて消えていく優の声。


自分の意思で都合よく気絶するなんてまず出来ないだろうけど、薬の副作用と前日までの激務も手伝い千秋は意識を手放す事に成功する。

もっとも、『優に襲われている』という現実から目を背けたい強い精神が、千秋の願いを叶えたのだろう。


 何も見ない。

 何も聞かない。

 何も感じない。


―――友達でいる事が、どうしてこんなにも辛く思えるんだろう?


そんな疑問を心のわだかまりとして残したまま・・・・




覆い被さる優の下で、千秋は深い眠りにつき、現実逃避を果たした。




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