trust-絆-
□約束と別れ
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そう、それは…
俺らが魔原嬢と出会って1ヶ月後のある日…
「家出?!!」
「はい」
「美鶴さん家出したですか?!」
「うん」
「な、なんで?」
「…私の両親はかなり過保護で、漫画家になること自体反対していて…この前のトレジャー新人賞の賞金50万の内45万よこせって言ってきたんです…。私は今まで散々バカにしといていまさらなんなんだと思い怒ったら『出ていけ』って言われたので…」
「なんかカッコいいです!」
「やるな魔原嬢」
「でも、これからどこに住むの?」
「実は、私二人でやっていて、相方の家に行くつもりです」
「でも、それならなんで僕たちにわざわざここにきていう必要があったんです?」
「…その相方の家、長野なんです」
「長野?!遠ッ!」
「だから、たぶんここに来ることはないと思うんです」
ズキッ………
あれ?
なんか…胸が苦しいし……いてぇ
あ、そうか
俺
この女に惚れてたんだな