禁書目録

□『幸せ』上一
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午後9時。

とんとんとん、
玄関をノックする音が聞こえた。


銀髪シスターは担任の家に行っていていないし
隣人の土御門は
『舞夏と2人で出掛けてくるにゃー』と、
これ見よがしに出ていった。




だとしたら一体誰が尋ねてきたのか。

答えが出る前に玄関から声が聞こえた。


「オイオイ居留守でも使ってるつもりですかァ?この俺相手にかァ?

10秒以内にさっさと開けろ。
じゃないと壊す」


ガチャッ


「おー、一方通行!今日も来てくれたの?」


本当に壊しかねない雰囲気だったので即座に玄関を開けるとそこには

白い髪、紅い目の愛しい人。


「今日もって毎日来てるみたいな言い方はやめてくれますかァ

2日振りだろォがよ」


「次は俺が一方通行の家に遊びに行くからなっ」


「無視か。つゥか俺ン家じゃねェよ
黄泉川ン家だからなァ」


はぁ、と溜め息をつきながら訂正する一方通行。

上条はそれをニコニコ笑顔で聞きながら

「じゃーちゃんと挨拶しなきゃな
えっと黄泉川さんに芳川さんに打ち止めに…番外個体か」


指を一本一本丁寧に折りながら、
「うわー女の人ばっかじゃん
浮気したら上条さん泣くからな」

などと言ってきたので寝言は寝て言え、と軽く殴る
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