短編&中編

□ギョウ・ザのんの受難(短編)
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※注意※
この短編は現在のSKEの長編の前に作られたボツになった長編が
ベースになっている為、現在の長編とは話のつじつまがあいません。
ですが、直すのは面倒なのでその辺は気にせず読んで下さい。

尚、この話ではのんちゃんが少し壊れてますw暖かい目で読んで下さいw




忘却の記憶(SKE長編)の連動短編小説第1弾[木本花音の章]




8月半ば、SKE48の楽屋に異形な姿の者が居た…




奴の名は「ギョウ・ザのん」…木本花音の親戚(自称)との事だった…




玲奈「…のんちゃん…また餃子の被り物を被ってるんだね…」


ザのん「玲奈さん。何度も言わせないで下さい。私は木本花音ではなく
    "ギョウ・ザのん"です!是非私の事は"ザのん"とお呼び下さい♪」




と笑みを浮かべるザのんにあいりんが話しかける





古川「…まぁ…名前の事は置いとい…"重要な事です!"…判ったってば…
   で?そのギョウ・ザのんさんは何故にここに?」


ザのん「さっきXXのスタッフさんが新しい頭を作るから古い頭は
    持って帰って良いって言ってたので貰ってきました♪」


矢神「…新しい頭って…アンパ○マンじゃあるまいし…」


ザのん「今度の頭はもう少し完成度を高めるって言ってたので楽しみです♪」


珠理奈「…まぁ本人が楽しんでやってる訳だから良いんじゃないかな…」




とその時である…楽屋の入口付近から良い匂いが漂って来たのである…




そして匂いが何の匂いか判った人物がいた…そう…ギョウ・ザのんである…




ザのん「この匂いは…餃子!…」




目を輝かせたザのんは入口へと走り出す…が!




古川「あっ!?こら!?危ないって!?」




あいりんの制止を無視し廊下に出ようとした次の瞬間…




ぐきっ!




ザのん「はぅ!?」




ギョウ・ザのんは…壁に跳ね返され…ダウンしてしまった…




ザのん「…ほげぇぇぇ…一体何が…」


古川「…だから危ないって言ったのに…何がも何も…その大きさの頭で外に出れる訳ないやん…」




そう…ギョウ・ザのんの頭が入口の左右の壁に引っ掛かったのである…




壁壁壁 壁壁壁
       
  頭の頭



図にするとこんな感じか…




ザのん「…ギョウ・ザのんとあろう者が…己の頭のサイズを忘れてしまったとは…恐るべし餃子の魔力…」


珠理奈「…危ないな〜首痛めたらどうすんのさ…」


玲奈「にしても流石は宗司さんの料理だね。炊事場から楽屋までは結構距離があるのに匂って来るんだもん。」




その言葉に宗司の料理の腕前を知っている者は息を呑む…




矢神「…宗司さんが作ってるの?…」


玲奈「さっき廊下で会ってね。何でもちょっと試して見たい事があるからって言ってたよ。」


古川「…でもどうしてここで?家でも良いと思うんですが…」


玲奈「自分で味見するより色んな人に食べて貰って感想を聞きたいそうだよ。ここなら誰かしら居るしね。」


ザのん「…そう言えば昨日…私に試食して欲しいって言った様な…」


珠理奈「…何でそんな事に?…」


ザのん「私が餃子が好きって言ったら試して見たい試みがあるからって色んな案を2人で練ってたんです…」


玲奈「…となると…相当凄い物が出来てるね…宗司さんの料理は…超高級料理店レベルだから…」


ザのん「…そんなにですか…」


矢神「…余談だけど…この間食べさせて貰った炒飯は泣きそうな位美味しかったよ…」


ザのん「…そうと判ればいつまでもこんなとこに居る訳には!」




そう叫ぶとギョウ・ザのんは再び入口へと走り出す!




古川「だから危ないってば!?」




が…またもあいりん制止を無視しギョウ・ザのんは入口へと走って行く!




玲奈「頭はずしてから行きなさい!」




と玲奈の怒鳴り声が響くが…




ザのん「餃子の使者としてそれは却下です!それに…そいや!…」


矢神「はにゃ!?」


ザのん「2度と同じ轍は踏まない!それじゃ失礼!」




くーみんが驚くのも無理もない…ギョウ・ザのんは冷静に真横を向いて廊下に出たのだ…




ちなみに…判らなかった人の為に図にすると…




壁壁壁 壁壁壁
   ↑   
  頭の頭




   頭
壁壁壁の壁壁壁
   頭




   頭
  ←の
   頭
壁壁壁 壁壁壁
       



古川「…恐るべし…ギョウ・ザのん…」


珠理奈「…餃子に対する執念がハンパないなぁ…ところで玲奈ちゃん…」


玲奈「どうしたの?」


珠理奈「その餃子って珠理奈達も食べれるの?」


玲奈「大丈夫だよ。さっき会った時に可能なら楽屋にいるメンバーも誘ってくれって言われてたし。」


矢神「やった♪じゃあ久美達も速くいこ!」




くーみんの言葉にその場にいたメンバーが頷き炊事場へと歩いて行った…




一方その頃…炊事場には宗司と湯浅さんが居た…




湯浅「…美味過ぎるな…この餃子は…」


宗司「ありがとうございます。これも全部のんのお陰だな♪」


湯浅「何だ木本の頼まれたのか?」


宗司「えぇ。あの娘の餃子の知識は凄いですね〜♪こうした方が良いとか、
   ああした方が良いとか色々聞いて完成したのがコイツなんです。」


湯浅「なるほどな。まぁ木本はテレビの番組で餃子の格好をしてるほどの餃子好きだからな。」


宗司「…餃子の格好って…ん?…噂をすれば来たみたいですね…」




宗司は入口の方を向くと…激しい足音が聞こえて来た…




どたどたどた!




湯浅「…これは…相当な速度で廊下を走ってるな…」




すると勢い良く扉が開かれる!…が!




ぐきっ!




ザのん「はぅ!?」




そう…ギョウ・ザのんは…"また"左右の壁に引っ掛かったのだ…




そんなギョウ・ザのんを見た宗司達はと言うと…




宗司「…何やってんだあいつは…と言うか…あの頭の被り物は何だ?…」




と呆れ気味に首を傾げる…すると…どうやら玲奈達もきたようである…




古川「…さっきは華麗に通り抜けたくせに…また直撃したんだね…」


玲奈「…だから頭を取りなさいって言ったのに…」


珠理奈「…ったく…ほら!…大丈夫?」




珠理奈がザのんの手を引っ張り立たせる




ザのん「…痛たたた…あまりの感動のあまり横になるのを忘れてました…」


矢神「…餃子が好きなのは判るけど…気をつけないとマジで怪我するよ?」


ザのん「…了解…気をつけます…さて!そんな事より餃子です♪」




立ち上がるや否や…ザのんは真横を向き炊事場へと入って行った




古川「…多分…また引っ掛かる気がする…」




そんなあいりんの言葉に納得する様に頷くメンバー達であった…


 
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