妹達との日々をもう一度(長編)
□第19話「スペシャリスト」
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時刻は13:00過ぎ…宗司はスタッフを引き連れて進入経路をチェックしていた…
宗司「まずはここの廊下にある火災警報器の上に上がれば
天井のダクトから進入出来ます」
スＡ「…そうか…新しいのなら壁に埋め込んであるから上れないが
昔のタイプのだから上れるのか…」
スＢ「これはどこに繋がっている？」
宗司「昨日通ったみたが、ここからの進入の場合は舞台上の天井に
繋がっているだけでしたね」
スＣ「進入可能な場所はあと何ヶ所？」
宗司「あと2ヶ所ですね」
スＤ「多いな…他はどこ？｣
宗司「9階廊下の床にある配線用の扉と7階の天井にある配線用の扉から入れます」
スＢ「そうか…各階の配線纏めている空洞なら人が入る事は可能か…」
宗司「正解です…実際電気工事の際も入りますからね」
スＡ「このビル古いからな…新しいビルなら動物や人間の侵入禁止の網があるが･･･」
スＤ「それがこのビルにはないって事か…」
宗司「そういう事ですね…あとそれらから進入した場合…
盗聴や盗撮が出来そうな箇所が4個ありました」
スＣ「早急に網を張る必要があるな…」
宗司「ちなみに先ほどビルのオーナーに事情を話した所、
全面的に協力するって事なので明日の午前中に専用の網が届きます…
あと普通の2倍の数の網を注文したからかなり厳重な作りに出来そうです」
スＢ「宗司君…相変わらず仕事が速ぇ〜な」
宗司「妹分達の為でもありますからね…排除できる障害は早めに除去したい」
スＡ「ところで宗司君」
宗司「はい？」
スＡ「また昔みたいに稽古つけて貰えるかな？」
宗司「そうですね…名古屋の会社でもある程度の護身術は覚えさせましたからね…」
スＢ「宗司君が休みの日もあるし俺らで何とかしないと拙い時もあるか」
宗司「ですね…じゃあボイトレとか無い日に少しずつ教えますよ」
スＣ「宜しく頼むよ」
宗司「ところで俺は何時に入口の警備に入れば良いんですかね？」
スＤ「今日は平日公演だな…」
スＡ「チケット販売時間が17:00〜18:30だから16:00っちゃ居た方が良いな」
宗司「了解です」
スＢ「さて網待ちだから今日はここまでで解散だな」
宗司「ですね…忙しいとこありがとうございました」
スＣ「いや…仕事を後回しにしても遣らないといかん問題だから気にせんでくれ」
スＡ「そういうこっちゃ…んじゃお疲れ〜」
そういうとスタッフは各自戻って行った…
宗司「さて…曲でも覚えるかね…」
宗司はスタッフルームへと歩いて行った
宗司「トガさん〜曲入れてくれた？」
戸賀崎「お〜入ってるぞ"大声ダイヤモンド"の他にお前が気に
なったって2曲も入れて全部で3曲入れて置いたぞ」
宗司「そいつは助かる…さて…思いっきり声出すから…音声収録室借りますね？」
戸賀崎「誰も使ってないから良いぞ…思う存分やってくれ」
宗司「あぁ…憂鬱だ…」
宗司はきたりえから借りたipodを持って音声収録室に向かった…
一方その頃･･･数十分前の舞台上では…チームＫのメンバーが休憩中である
峯岸「にしても…宗さんも丸くなったなぁ…」
板野「…とももそう思う…」
宮澤「そうなの？」
峯岸「前は絶対"自分の信念は曲げない"って言う人だったからね」
板野「…自分の体の事もそうだけど…本当に歌ってくれるのは貴重だよ」
大島「みいちゃん達は何回聞いた事があるの？」
峯岸「私は2回」
板野「良いな〜ともは一回だけだよ」
仁藤「随分少ないね…曲は？」
峯岸「"青空のそばにいて"と"桜の花びらたち"」
才加「…その2曲も聞いてみたい…」
梅田「にしても…"大声ダイヤモンド"か…」
大島「…死人が出なきゃ良いんだけどね…」
田名部「随分物騒な話してるけど何事かな？」
宮澤「宗司さんが公演後に1曲歌ってくれるんだ♪」
内田「…誰？」
中塚「…あ…昨日の和服のお兄さんだったかな？」
才加「正解」
田名部「…そんなに盛り上がるほど…上手いのかな？」
大島「上手いなんてレベルじゃない…」
峯岸「私達が本来歌う曲だけど…多分聞いたらヘコむよ…」
横山「速く聞きたいですね〜♪」
その時である…
指原「…こんちゃ〜」
さっしーにきたりえが舞台に入って来た
大島「あれ？2人ともどうしたん？」
北原「秋元さんから放送入りまして2人は舞台に合流せよって指示が出まして…」
才加「…放送？…誰か聞いた？」
板野「…てか…そんな放送入ってないよ？」
北原「入ってないはずです…楽屋限定での放送でしたので…」
宮澤「…限定？メンバー以外は聞いたら不味いって事かな？」
指原「詳しい事は不明だけど、ここで次の指示を待てとの事です」