妹達との日々をもう一度(長編)

□第15話「その後の容態」
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病院side



爆走中の救急車に無線が入る…



本部「こちらは消防本部…○○地区の搬送中救急隊へ…
   秋葉原総合病院に搬送して下さい…
   すでに処置の準備が出来ているそうです…
   大至急向かって下さい…」


隊員「…○○地区救急隊了解しました…直ちに…
   秋葉原総合病院に搬送します…」


前田「…たかみな…」


高橋「…うん…秋元さんだ…」



そう2人が納得した"秋葉原総合病院"はAKB48も良く使っている病院である



他の芸能人も御用達で、マスコミ等の立ち入りが厳しく管理されている病院である



恐らく秋元さんの指示で搬送先が決まったのだろう…



あそこならメンバーが出入りしてもスキャンダルにはならないはずだ…



そして何より嬉しいのは…AKB劇場から目と鼻の先なのだから…



高城「…うん…私…は…」



あきちゃが目を覚ます…



高橋「あきちゃ!目覚ましたんだね!」


前田「大丈夫?」


高城「…私…気絶しちゃったんだ…っ!?…宗司さんは!?」


高橋「救急車の中だから落ち着いて!」


前田「…秋葉原総合病院に向かっているところだよ」


隊員「少し宜しいですか?」



隊員さんがあきちゃに話しかける



隊員「あの高さから落ちたそうですが貴女は大丈夫ですか?」


高城「あっはい…私は大丈夫です…着水してすぐ体の状態を確認しましたが
   異常は無いと思います…あと意識もしっかりしていました」


隊員「…そうですか…はっきり言って奇跡に近いです…ですが…
   一応病院で精密検査をしますので御了承下さい」


高城「…精密検査ですか?」


前田「あきちゃ…受けておきなよ」


高橋「私もそう思う…あの衝撃なら…多分"むち打ち"になってる気がするし」


高城「…判りました…」



そんな事を考えていると…救急車は病院に到着した…



救急用の出入り口には医者に看護婦がすでにスタンバイしている…



隊員「背中の傷が酷いのでストレッチャーにはうつ伏せで乗せて下さい!」


医者「っ!?…酷い…どんな状況ならこんな症状になるんだ…」


隊員「…16階建てのビルの屋上から地上のプールに落ちたそうです…
   皮膚は酷い状態ですが…骨折などはありません…」


医者「なっ…生きているのが不思議なレベルだぞ…」


看護婦「先生!準備出来ました!」


医者「第1救急治療室に運んでくれ!手術の準備はすでに出来ている!」


隊員「こちらの娘も一緒に落ちたそうですが、彼に庇われて無傷ですが
   一応精密検査をお願いします」


医者「…もう驚きを通り越してるな…この娘は無傷な上に意識があるのか…」
   判った…大至急手配をする…あと彼に1人…その娘に1人…
   付き添いについて貰えるかな?


高橋「あっちゃん…宗さん宜しく…私はあきちゃに付き添った後に
   戸賀崎さんに連絡入れるよ」


前田「判った…行って来る…」



あっちゃんは宗司付き添うように走って行った…



看護婦「それじゃ貴女達はこちらへ来て下さい」



高橋「あっはい」


高城「宜しくお願いします…」



病院side 終了



その頃…戸賀崎さん達は劇場に戻っていた



戸賀崎「スタッフに指示を出し、明日の全メンバーのスケジュールを破棄した…
    よって他のメンバーへの詳細報告は明日になる…」


大島「…最初から話すべきでしたかね…」


戸賀崎「…そうだな…今思うと何故話さなかったと思うよ…隠す必要は無かった…
    もう1人の宗も言った"こうなる可能性は0%じゃなかった…"と…」


才加「…私のせいだ…最初から誰かに聞いていれば…こんな事には…」


戸賀崎「…自分を責めるな…確かに軽率な行動ではある…しかし…
    やはり全ての原因は…詳細を伝えなかった事だ…さてと…
    お前らはこれからどうする?」


宮澤「…どうとは?」


戸賀崎「…高橋達の報告を待つか…あるいは自宅に戻るかって意味だ…」


峯岸「…戸賀崎さん…愚問ですよ?」


戸賀崎「…だろうな…んじゃ楽屋に行って、知らん連中に明日の
    午前10時までに舞台内の客席に座って待ってろと伝えてくれ
    流石に会議室に全員は無理だからな…」


板野「判りました」


戸賀崎「多分居ないと思うが…知らない連中で残る奴が居たら
    出前取るから何が食べたいか聞いてくれ、あとお前達もな」


宮澤「判りました」



そう言い残しメンバー達は楽屋に向かった…



戸賀崎「後は…高橋達の連絡待ちだな…無事だと良いんだがな…」



戸賀崎さんはそう呟き…スタッフルームに歩き出した…

 
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