妹達との日々をもう一度(長編)

□第1話〜第4話
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下記の話を一箇所に纏めました。

第1話「真夜中の箱舟」
第2話「帰ってきた鬼人」
第3話「鬼人の正体」
第4話「3人の接点」




第1話「真夜中の箱舟」




某月某日のとある撮影現場




スタッフ「お疲れ様でした〜全ての収録終了で〜す」




スタッフが今日参加しているメンバー&戸賀崎さんに声をかけた




ちなみに参加メンバーは高橋・峯岸・篠田・大島・指原・高城&戸賀崎の7名である




戸賀崎「みんなお疲れさん」


大島「戸賀崎さん居るから緊張しまくりw」




優子の言葉に他のメンバーも笑い出す




そんな中…たかみなとみいちゃんが戸賀崎さんに話し掛けた…




その表情は少し悲しそうな顔をしている…




高橋「あの…宗さんからは、まだ連絡ないんですか?」


戸賀崎「ないな…そうか…明日は水夏の命日か…」


峯岸「はい…連絡がついてれば話をしたかったんだけど…」


戸賀崎「…あいつ等が居なくなってもう6年か…」


高橋「…明日1期生全員で御墓参りに行って来ます…」


戸賀崎「…水夏に俺と秋元さんも後で行くと伝えて置いてくれ…
    報告したい事も山の様にあるからな…」」




そんな3人を見つめてる他のメンバー達は…




指原「宗さんと水夏さんって誰ですかね?」


高城「水夏さんの方は亡くなってるみたいですけど…」


篠田「詳しい事は判んないんだけど事故で亡くなったらしく
   急きょ補充要員で入ったのが篠田だと聞いてるよ」


大島「そして、たかみなの話だと宗さんってのは発足当時のスタッフさんらしい」


指原「らしい?」


篠田「詳しい詳細が一切判らないんだよ…命日が近づくと1期生は凄く落ち込むから
   仲間としては話して欲しいんだけど…」


大島「秋元さんや戸賀崎さん、当時のスタッフや卒業した1期生にも聞いたけど…」


篠田「誰一人として詳細を教えてくれなかったよ…ってあきちゃ?」




あきちゃが両耳に手をかざして小さな音を聞くようなポーズをとっていた




高城「…この音…何の音だろ?…どんどん大きくなって…」


フォォォォン! ドゥンドゥン! フォォフォォォォォ!


指原「車?バイク?のエンジン音かな?」


戸賀崎「・・・こいつは・・・」




戸賀崎さんから険しい顔をした直後、周りのスタッフに指示を飛ばす




戸賀崎「メンバーを1ヵ所に集めて周りをスタッフで囲め!
    族の大群が来るぞ!」




その時である。空き地の入口に暴走族の大群が詰寄せてきた…
彼等が持つ旗にはこう書かれていた…"真夜中の箱舟"と…




「真夜中の箱舟」(ミッドナイト・アーク)
東京都内最強の暴走族集団。その数は23区に本部と22の支部があり
総兵隊数は500名を超えると言われている




戸賀崎「…ミッドナイト…アーク…」




1人の族が先頭の頭らしき男に話しかける




族A「隊長こいつら見た顔だと思ったらAKB48ですぜ♪」


特攻隊隊長(以後隊長)「あぁ今日のパーティーは盛り上がりそうだな」




何人居るのだろうか・・・男達はにやにやしながらバイクを降り
メンバーに近寄ろうとしたが戸賀崎さんが割り込み話しかける




戸賀崎「それ以上近づくなや…」


隊長「誰だテメェ…俺らミッドの特攻隊だぞコラッ?」


戸賀崎「だからどうした…それ以上なら…近付くなら殺すぜ?」




メンバーやスタッフが息を呑む…こんな戸賀崎さんは見た事がないと…




次の瞬間、族が一斉に笑い出す、そして笑いながら1人の族が近づいた




族B「粋がるなよ?おっさん1人で何ができ"バキッ!"ぎゃっ!?」




戸賀崎さんのハイキックが相手の顔面を捉えた…




戸賀崎「言ったはずだ…近付けば殺す…」




低い声が辺り一面に響き渡り戸賀崎さんから殺気の様な物が感じられる…




戸賀崎「お前ら本当にミッドか?…"女には手を出さない"って掟はどうした?…」


隊長「…おっさん…何故それをテメェが"ソレ"知っている?…まあ良い…
   そんな古臭い掟なんざ誰も守ってねぇよ!いつの時代だそりゃ!
   東京はミッドの支配下だぜ?女を攫って何が悪い?」




そう言い放つと舌を出しメンバーを眺めた後、舌舐めずりをする




戸賀崎「…下を制御できんとは…孝蔵もまだまだだな…」




戸賀崎さんの一言で族の連中が目を開く!




隊長「…テメェ…一体何者なんだ!?何故総長を知っている!?
   てめえらっ!総長の耳に入ると厄介だ!あのおっさんを殺せ!」




そう言い放たれた瞬間、数人の族が戸賀崎さんに襲い掛かる!
しかし金属バットや鉄パイプが当たると思った時、鈍い音が辺りに響き渡る…




隊長「なっ…ん…だと!?」




まさに"瞬殺"とはこの事である…




あの僅か一瞬の間に4回もの蹴りを放ったのだ…




戸賀崎「お前等ザコにくれてやるほど俺の首は安くねぇよ…」




そう言い放つ戸賀崎の後ろで女性の悲鳴響き渡った!?




「きゃああああああああああああああああああ!?」




皆が一斉に振り向くと、そこにはあきちゃを羽交い絞めにしている族が…しかも右手にはナイフが握られている…




族D「それ以上動くなおっさん!?」


戸賀崎「まてっ彼女らには手を出すな!?」


隊長「良くやった!あとおっさん状況判ってんのか?牽制逆転だなw」




男達がニヤニヤ笑い出したその時である…あきちゃが異常なまでに震えだす…
まるで全身が痙攣を起してる位の震えだ…




族D「何だこいつ震え方が尋常じゃないぞ?」




それもそのはず、あきちゃは"先端恐怖症"である…




視界に尖った物があると症状が重い場合、精神崩壊が起こる場合がある…




戸賀崎「彼女にナイフを向けるな!?その子は"先端恐怖症"なんだぞ!?」


隊長「丁度良いwそいつで壊してやれよw大人しい方が静かで食べ易いしなw」


族D「そいつは良いやw大人しくしないと…綺麗な顔が傷だらけになるよ〜」




男は下品に笑い、あきちゃの頬にナイフを軽く突き刺した…




あきちゃの頬から血がゆっくりと滴り落ちる・・・




パリンッ!? あきちゃの心の中で何か壊れたような音がする…




と同時に目からは生気が消え、無表情になる…




そんなあきちゃを見て族も大人しくなったと思った次の瞬間!?




ゾクリッ!? この世の物とは思えないほどの殺気が辺りを支配する…すると…




パンッ!? 乾いた音と共に男の持っていたナイフが真横に弾き飛んだ!?




族D「…一体なん"ボキッ!?"ぎゃああああああああああああ!?」




周りは唖然としている…ナイフが吹っ飛んだと思った瞬間、男の腕が有り得ない方向に"へし折れた"のだ…




そんな中…1人だけ驚愕な顔になっている人物がいた…そう…戸賀崎さんである…




戸賀崎「…こいつは空破!?…しかも…この殺気…って事は!?」




戸賀崎さんは慌ててへし折れた腕の反対側を振り向いた…




そんな戸賀崎さんに釣られる様に他の人間もそっちを向く…




するとそこには…右の掌を突き出している和装の男性が立っていた…


 
 
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