STAY_
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「大丈夫か?宮坂」
「うん、このくらい大した事無いよ」
制服は土で汚れ、体も傷だらけなのにも関わらず笑ってみせる宮坂に芳朋は複雑な顔で笑ってみせる。
「全く。その度胸に感服するよ」
「ふふ。光栄だね。それで?首尾は?」
「お陰様で上々」
「なら良かった」
「どういう事だ…」
宮坂を忍足に任せ、カメラを見せ付けるように跡部達に向き直る。
「朋恵と宮坂のやりとり。宮坂に暴力を振るうお前達。一部始終を録画させて貰った」
「「「!!」」」
「てめぇ!!」
「おっと」
芳朋の手にあるカメラを奪おうと向日が飛び掛ったのをヒラリとかわす。
悔しそうに顔を歪める向日とは対照的に芳朋は楽しそうな笑みを浮かべている。
「カメラを壊しても無駄やで?このデータは既にパソコンに送信されて保存されとるからな」
忍足の言葉に跡部、向日、鳳の表情が強張った。
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