STAY_
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暫く無言が続いたが、ふと芳朋が口を開いた。
「悪かったな」
「は?」
「水掛けて。何か熱くなっちまった」
「はぁ〜…」
「な、何だよ」
力が抜けて寝転がった俺に芳朋は困惑の表情で俺を見た。
こいつは…。
「ホンマ、何なん?」
「侑士?」
「俺情けないわ…」
「何でさ?」
「俺が謝りに来たのに何でお前に謝られるんや…」
「知らん。俺は俺の思ったことを言っただけだ」
確かに、いつまでも何か照れくさくて言えなかった俺が悪いわ。
「芳朋。悪かった。それに、止めてくれてありがとうな」
「おう。でも、たまにはあんなふうに感情爆発させても良いんじゃないか?お前はいつも大人ぶって冷静を装っているから」
「まぁ、な」
自分も謝った事で無意識に入れていた力が抜けた体。
で、ふと自分達の現状を改めて見直した。
夜に旧校舎の屋上に忍び込んで、和解して、2人で寝転んでいる…。
「だあ!」
「今度は何だよ!」
「何かクサイわ!青春ドラマクサイわ!俺戻るわ!」
「はあ?ちょっと侑士!?何だってんだよ」
ホンマに照れ臭いっ!
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