short stories[etc…]

□奪われたもの
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マルコside

(…ったく、人使いの荒い奴だよぃ。おかげでみーに大事なこと伝えそこねちまったよぃ)

甲板に戻ってみると、若干落ち込んでいるマルコの耳にギャーギャー騒いでる声が聞こえた

(ん?見張り台の方から聞こえる…はっ!まさか!!)

と、思いかけつけてみると、案の定声の主はみーだった

「はぁ…何やってんだよぃみー!!そんなに身を乗り出したら落ちるぞぃ!」

少し強めに声をかけると、

「マリュコたいちょぉー(グスッ あのカモメが、私のもの奪ったんですぅーー」

と、半泣き状態のみーは答えた

(///うっ!遠くでよく見えねぇけど、なんか涙目、か、可愛いぃよぃ///)

「俺が奪い返してやるよぃ」

マルコは不死鳥の姿になると、カモメに向かって飛んでいった

人間がいきなり鳥になったことにビビったカモメは、箱を口から離した

「あっ、私のチョコッッ!…キャアッ!」

手を伸ばしたみーはその勢いで、見張り台から落ちてしまった

「あんのバカッッ!」

マルコは箱からみーに向きを変え、みーをくちばしでくわえた

その間にも箱は落ちていく

マルコは、みーを急いで甲板におろすと、箱に向かい、目に見えないくらいのスピードで、あと少しで海に落ちそうだった箱をキャッチした

悠々と甲板に降り立ったマルコに、みーは駆け寄った

「あ、あの、ありがとうございました!えっと、その箱返してもらえませんか?」

「ヤダよぃ(即答」

「えぇーっ!どうしてですか?」

「箱にでっかくピンクで“マルコ隊長へ”って書いてあるからだろうがよぃ」

「狽っ…そうでしたね(アハハ」

「んで、中身は、チョコなんだろよぃ?」

「狽チ!なんでそれを…」

「お前、でっけぇ声で叫んでたじゃねぇかよい。っつーことで、コレは俺がもらうよぃ…だが、まだちゃんと気持ち、言葉で聞いてねぇなぁ?(ニヤ」

意地悪な顔でマルコは言った

「…あの、私マルコ隊長が好きです!いつも、隊長の頑張ってる後ろ姿見て好きになって…それで…んっ」

マルコはみーに少し長めのキスをした

「その先は、俺が言うよぃ。みー…俺もお前が好きだよぃ。だから、俺と付き合えよぃ。…まぁ、答えはyesしか受けつけねぇけどよぃ」

「マルコ隊長…やっぱり私マルコ隊長が大好きです(ニコッ」

みーの満面の笑みに、マルコはノックアウト寸前だったが、何とか持ちこたえ 、みーを抱き寄せた

そして、耳元に近づき、

「みー、これからたっぷり愛してやるよぃ」

と、囁いた
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