long stories [Ace]


□下した決断
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みーは、病院に運び込まれた後、すぐに手術をした


(全部……俺のせいだ…)

エースは、自分を責めていた

後少し早ければ、みーにケガを負わせずにすんだかもしれない

自分が、後ろにいる男の存在に気づいていれば…


考えれば考える程、エースは自分が憎くて仕方なかった


《ウィーン》

"手術中"の赤い光が消え、何本ものチューブに繋がれた痛々しい姿のみーが運ばれてきた

「みー!!」

エースは、みーの側へ駆け寄った

「…ん?…エースなの?」

「あぁ。…やっぱり背中痛むか?」

「ちょっとね。でも、大丈夫」



「エースさん、少々お話が…」

じぃが、エースに重々しく話かけてきた


「みー、あとで部屋に様子見に行くからちょっと待ってろ」

「うん」



みーが看護師によって病室へと運ばれたあと、廊下にはエースとじぃの2人だけになった

「エースさん、お嬢様のケガは幸いなことに、大事には至りませんでした。しかし…」

じぃは、考え込むような顔をした後、エースにゆっくりと説明した

「内出血がひどく、最善を尽くしても、お嬢様の背中にはあざの様な痕が残ってしまいます」

「あいつは知ってるのか?」

「いいえ。まだお話していません」

エースは、愕然とした


みーに、傷跡を負わせてしまった

それも、背中に…


「傷跡が残るといっても、命に別条はありませんが…」


「じぃ」

「はい」

「俺、これ以上みーが傷つく姿、見たくねぇ。だから…」

エースは、じぃに思っていることを打ち明けた

「!!!そんなことをしたらお嬢様は…」

「分かってる!でも、それしか思いつかねぇんだ」


じぃは、しばらく考えたあと

「…分かりました。しかし、万が一私の大切なみー様を傷つけたら、エースさんといっても容赦いたしませんぞ!」


「…俺は、みーを守りたいからするんだ。…俺の責任なんだから…」


そう言って、エースはじぃのもとを離れ、みーのいる病室へと向かった
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