novel
□満開想い
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春風が吹いて舞い落ちる桜の花びら
きれいに咲き、きれいに散る
その姿は潔くてまるで・・・
侍の心のようだった
それに見とれ、僕らは定春の散歩の休憩ついでに桜が咲いている公園に寄り道した
定春と楽しそうに公園を駆け巡る神楽ちゃん
それを桜と共にみている僕と銀さん
銀さんのほうを見ると風に銀髪がなびかれてきれいで思わず見とれてしまった
その視線に気付いたのか、この人もこっちを見てきた
「何みてんだよ」
笑いながらそう言う銀さんは悔しいけどすごく格好良かった
「べ、べつになんでもないです・・・」
「そっか」
そう言うと銀さんをそっぽを向く
そして2人の間から会話がなくなった