novel
□本当は…
2ページ/4ページ
進路調査書がくばられた
もうこんな時期なんだ、と改めて思う
俺は頭が悪いから銀魂高校にしかいけないだろう、と、この間の面談で、先生にそう言われた
だから俺は迷わず第一志望に『銀魂高校』と書いた
土方さんは何処の高校に行くのだろう、と、ふと思う
土方さんは頭がいい上スポーツもできる
だからいろんな高校から推薦が来ているのだ
ろう
だからきっと離れてしまう
そう思うとなんだか悲しくなった
そんなことを思いながら俺は土方さんの調査書を盗み見した
するとそこには第一志望に『銀魂高校』と書かれていた
思わずビックリして「え?!」と声を出してしまう
するとその声に気付いて土方さんがこっちを向く
目があったまま2人の間に気まずい空気が流れる
「な、なんで銀魂高校なんでぃ?アンタもっと頭いい所いけるのに…。」
がんばって話題をつくってみたものの、噛んでしまってよく分からない
そんな俺に土方さんはふっ、と笑いながら
「お前目ぇ離すと危ねーからな、ほっとけねーんだよ」
と言った
その言葉を聞いてしまって、瞬間的に顔が赤くなってしまっているのが自分でも分かった
本当に土方さんはずるい
たった一言で俺をこんなにもドキドキさせるから