海の恋人

□海の恋人

*第一章・



目が覚めるとそこは異世界だった。…なんて事は普通は有り得ないはずだけど、でも、ここはそうとしか言い様がなかった。
目を開けて最初に見たものは、自室の白い天井ではなく木そのままの色の天井。
上体を起こして回りを見てみれば、ベット以外にはベットの近くにある丸椅子と木の机と椅子が置いてあるだけ。
それ以外は何もなくて、普通の部屋であるはずなのに、それだけで私にはやけに広く感じられた。
しかも耳を澄ませると、
ザザーン…ザザーン…
という波の音まで聞こえてくるではないか。
…ここは一体どこなんだろう。
全く事態が飲み込めないまま、私は部屋の中に1つだけある、ベットとは対角線上の机の隣りにある窓を見た。外からは日の光が差し込んでいる。
そして、騒ぎ声も聞こえてきた。とても楽しそうな笑い声。
その声が気になり、ベットから降りようとした時、
コンコン
不意に部屋の扉がノックされた。私はそれに驚いて固まる。
しばらく、じっと扉を見つめていると、それがいきなり開かれた。
私は唾を飲み、扉の方に目を凝らす。
そんな私が、扉の向こう側から最初に見えたものは…
  1. 大人っぽいサンダルだった
  2. 黒いブーツだった


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