その他の夢

□初恋は実らない
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「仁王、何してんの。」

「本読んでる。」

「エロ本?」

「何でじゃ。」

「仁王はエロいってイメージあるから。」

「色気言うてくれ。」

「え、ないわ〜。」

「何でじゃ。」

「色気とかプラスなイメージじゃないですか。」

「俺はプラスなイメージじゃないんですか。」

「詐欺師はマイナスです。」

「カッコイイじゃろ詐欺師。危ない色気ムンムンじゃろ。」

中二乙

ちょっと、同情の視線は止めて

「で、結局何読んでるのさ仁王。」

「俺の台詞はスルーか。」

「どうせエロ本でしょ。つまらん。」

「エロ本じゃないナリ。」

「は?」

「何じゃその「有り得ねェ」みたいな顔。」

「仁王がエロ本以外の本を読むなんて・・・信じられない・・・!!」

「お前さんの脳内で、俺はどんだけエロ本読んどるんじゃ。」

「仁王、嘘はいけないな。」

「参謀の真似なら似てないぞ。」

「ええい真実はいつも一つ!その本の正体を見極めてやる!」

「あ、オイ!!!」













『好きな人を確実に射止める方法〜これであの人もイチコロ!〜』









「・・・・・・・仁王・・・・・。」

「・・・・・・・・・何。」

「君は・・・・・授業をサボって屋上でこんな本を見ていたんですか。」

「・・・・・・・・・・・いけませんか。」

「うわ、開き直った・・・・・駄目じゃないけどさ、イメージは守ろうよ一応。」

「イメージ?」

「女遊びが激しくて、危ない色気がムンムンな
立海大付属中男子テニス部の詐欺師。」

「そんなイメージ知らん。」

「知っとけ。つーか、色気ムンムンの詐欺師が恋愛初心者用の本を熟読してるなんておかしいんだけど。
何だお前アレか?今流行りのギャップ萌えってやつを目指してんのか?」

「ほっとけ。俺だって、慎重に行きたいときもあるんじゃ。人間だもの。」

「みつ●!?」

「つーかお前さん・・・・・その、気にならんのか?」

「え?」

「俺の・・・・・好きな奴・・・・。」

「え、別に気にならないけど?

「・・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・嘘だよ、仁王。」

「・・・・・えっ?」

「仁王とは長い付き合いだもの・・・・仁王の想い人くらい分かるよ・・・・。」

「そ・・・・それじゃあ・・・・!!」

「私は良いと思うよ・・・・・・・・・













柳生も、きっと受け入れてくれるって!」





「・・・・・・・・・・・は?」

「いや〜ずっと怪しいとは思ってたけど、まさかね〜。
あ、もしかして、女遊びが激しかったのも柳生の気を引くためだったのか!」

「いや、え、あの・・・・・・・・。」

「大丈夫!私そーゆーの偏見ないし!応援するからさ!!
あ、そろそろ授業終わるね。じゃ、私、マイダーリンこと精市のとこ戻るわ!」

「え・・・・・・ちょ、え・・・?」

「仁王もちゃんと次の授業には出るんだよ〜。
頑張ってね!誰にも言わないし、相談とかのるから!じゃね〜!」

「・・・・・・・・ちょっと!ちょっと待ちんしゃい!!」




















初恋は実らない










(グスン・・・・何でこうなるんじゃ・・・)
(おや仁王君、どうなさったのですか?)
(や・・・柳生ぅぅぅぅ!!!)
(!?に、仁王君、どうなさったんですか!?)





(見て精市!仁王が柳生に抱きついてるよ!早速アタックしてる!)
(ふふ、仁王ってば積極的だね)
(好きな子のために本読んで勉強するなんて・・・・青春してるな〜仁王)
(俺達だって青春してるだろ?失恋したばっかりの仁王なんて柳生に任せて、
放課後デートに行こう。今日部活休みだし)
(やったー!・・・・・・・・・・・・ん?仁王失恋したの?)







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