‐gintama‐

□シコネタ
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『ほんじゃあ行ってきまーす』

「きやーす」

「サボんじゃねェぞ!絶対!」

『はーい』

「へーい」


瞳孔開いて何故か片手にマヨネーズを持った土方さんに見送られ、わたしと総悟は市中見廻りへと繰り出した。


『なんであの人大事そうにマヨネーズ持ってたの?いつものことながら引くんだけど』

「俺に聞くんじゃねェでさァ。野犬の考えることなんて俺ら人間にわかるはずねェんでィ」

『そうね、気にしたら負けね』

「そうでさァ」


何が。


『そういえば聞いた?あの話』

「土方死ねコノヤロー暗殺計画の話ですかィ?」

『違うから』


怖ぇーよ。
真顔で何を言うんだ、いつものことだけども。


「じゃあなんでィ」

『聞いて驚かないでよ?』

「もう驚いてまさァ。お前のその豚面に」

『豚面って何ィィ!?毎度のことながら失礼極まりないんだけど!』

「早く言いなせェ。俺を待たせるんじゃねェやィ豚」

『豚ってオイ』

「じゃあ豚と書いてトン」

『お奈美で!す!』


本当人をイラつかせる天才だと思うわこの人。


『ザキ』

「ザキ?」

『山崎、ミミズ腫れできたってよ』

「桐島、部活やめるってよ?」

『違う』


確かにニュアンスは似てるけども。(そうか?)


『山崎、部活やめるって…じゃなくて!』

「ああ、ミントン部?部員自分一人しかいなかったからな〜」

『違う!よく聞いて!山崎、ミミズ腫れできたってよ!』

「…ミミズ腫れ?(なんでドヤ顔)」

『うん』

「んなもんどこに」

『アソコだって』

「チンコ○?」

『シー!声大きい!てか伏せ字の意味ィィ!隠さなきゃいけないとこ全く隠せてないんだけどォォ!』

「え?何?あいつチンコ○にミミズ腫れできたの?うけるー」


いや、うけるーじゃなくて。


『さっき総悟の部下の亀山?神山?さんだっけ。その変態っぽいホモから聞かされた。そしてもうその意味のないピー音についてはツッコまないからねわたし』

「なんでィあいつ。どうせ汚ェ手でシコシコ粗末なチンコ○をこねくり回したんだろィ。地味のくせに馬鹿な奴でさァ」

『地味関係なくない!?いやまあ地味だけども!確かに地味だけどもさ!』


ヲイ。


「どうせシコネタはバナナ100%かトラブルマンですぜ」

『マジでか(聞きたくなかった)』

「あいつ押し入れに土方さんに内緒で単行本隠し持ってやすからね」

『マジでか(地味のくせに勇者だな)』


JCという名のジャンプコミックスを屯所内に持ち込んで所持するなんて。


「にしても未だにバナナ100%やトラブルマンで満足してるなんてザキの脳ミソは厨二レベルのままでさァ」

『総悟よりはマシだと思う』

「あ?」

『ドSに目覚めて変な性癖を持ってしまった総悟に比べたらザキなんて可愛らしいもんよ。エロ本でもなく“少年”ジャンプのラブコメで満足しちゃってるんだもん』

「なんでィその“だもん”ってイラっとくんなァ」

『そこォォオ!?』

「お前にクリソツのレ○プものとSMもののAV見たことそんなに怒ってんのかィ?」

『ええええええ!?!?何この子!サラッとナチュラルに恐ろしいこと暴露してきたんだけどなう!』


いつかいつかこのサディストに犯されるぅぅぅぅぅぅ……!!


「あの歳でチンコ○にミミズ腫れ作って腫らしてるようなクソガキですぜ?あんな小便小僧可愛いわけねェだろバーカバーカ」


どっちがガキだ。
どっちがバカだ。


「本当きったねェチンコ○でィ」

『………』


もう伏せる気がないんならいっそ飾りだけの役目しか果たしてない○←コレ外してくれ。
後ろにスタンバってる○←コレが別の玉みたいで(ヲイ)逆に見苦しいDEATH


「あとでアルコール消毒しねェとな。屯所に玉菌が繁栄してらァ」


…なんかここまでくるともはやザキが不憫で可哀想に思えてくる。←いや原因チクったお前


『そういう総悟だってトイレ行っていつも手洗ってないんでしょ?その手でわたしに触れないで』

「え?なんだってィ?」

『ぎゃあああああ』


いきなりわたしの顔に両手を覆ってムギュ〜とほっぺに押し当ててくる。


「さっき屯所出る前に厠行ったばっかのホヤホヤのゴールドハンドでさァ」

『最悪!死ね馬鹿!』


ナニ触った汚らわしい手で人様の顔をベタベタ触るなんてありえない…!
下手したらアンモニアも飛び散ってるんじゃ…うげぇ


『ほんっと人の嫌がることが大好きなんだからもうっ…!』

「あざーす」

『いや褒めてませんけど!?』


総悟の手を払いポケットから取り出したハンカチでゴシゴシほっぺを拭く。(あーもうっ、パウダーとチークが取れちゃう…)


「ひでぇ豚面でさァ。あ、いつもか」

『(プイッ)』

「なんでィそれツンデレのつもりか?全然可愛くねェや」

『(黙れ小僧シバいたろか)』


せめて心の中だけでも暴言吐かせて反逆させて下さい。
間違っても声に出してそのような恐ろしいこと言えませんからこのお方に。確実に殺られます。


「チンドン屋みたいなほっぺの赤いのが取れやしたぜィ?」

『誰かさんのお陰でね。てかチンドン屋て…』

「おい豚」

『だからお奈美で!す!マイネームイズお奈美で!す!』

「うるせェなァブヒブヒと」

『ムキィー!総悟が豚豚言ってくるからじゃん!わたしだって女の子なんだからね!そんな豚豚言われるとさすがのわたしでも傷付くわサド!』

「いやだから携帯鳴ってらァ」

『え?』


そう言われ自分の携帯が鳴ってることに気付きハンカチと入れ替えにポケットから取り出す。


『げっ、ヒジリー』


ディスプレイには「V字のマヨ方ふくちょー」の表示が。


「よーしシカトぶっこけ」

『あいあいキャプテン』


さっきまでのいざこざはどこへやら、土方のこととなると途端に一致団結をみせる二人。


《ありったけの〜夢を〜かき集め〜探し物を〜探しにゆくのさ〜マンピィィィス〜〜〜♪》


『いやーまだ鳴ってるんだけどーこわーい』

「執念深いしつこい男でさァ」

『絶対次総悟のとこにかかってくるよ!電源ブッチしといた方がいいって!』

「本当うぜェやあのマヨネーズ」

『せめてマヨと言ってあげてマヨと。そんなマヨネーズて』


こうして上司からの着信にいつも通り安定のガン無視を決め込んだのであった。


『ああっ!今日月曜じゃん!』


突然手に持つ携帯を見て叫ぶ。


『総悟』

「ん?」

『わたし万事屋に行くからあとよろしくね!』

「は?」

『今日ジャンプの発売日だから坂田氏のとこ行ってくるー』

「坂田氏?(何こいつキモイんだけど)つかジャンプだったらそこらのコンビニにでもあるじゃねェか。なんでわざわざ万事屋に行く必要があるんでィ」

『冗談やめてよ。ジャンプなんか買って屯所に帰れるわけないでしょうが。鬼のマガジン派に切腹させられるわ』

「したらいいじゃねェか、切腹。なんなら俺が介錯してやりやしょうか?」

『イヤに決まってんでしょォォ!ワンパークの最終回見るまではわたし絶対死ねないんだから!!』

「いるよな。ドヤ顔でそういうことほざく奴」

『イッツ・ミー!』

「馬鹿でさァ、こいつ馬鹿でさァ」

『わたしはザキみたいに死と隣り合わせのエブリデーなんて送りたくないの。そんな生きた心地のしないライフなんてまっぴら御免こうむるクソくらえしゃんなろーよ!』

「カッコつけて言ったところで中身空っぽだからな。(つかなんでルー語)買って帰るのが嫌ってんなら外で立ち読みしてきゃいいだけの話じゃねェか。本当頭の弱い奴でさァ」

『いやね、それがわたし立ち読みじゃなんか集中できなくて…あの昼休みに作業着着た大のおっさん達がコンビニの本棚前で一列にズラッと並んでるあのむっさい感じ?全然話が頭に入ってこなくて自分でももう何読んでるのかわかんなくてダメなんだよねーなんでかな?総悟』

「ああ、馬鹿だからな。お前の頭がダメだったな」

『黙らっしゃい。だからまあエブリマンデーは銀ちゃんとこでジャンプのタダ読みって決まってんの』

「ニートからジャンプたかってタダ読みとは恐れ多いや。そしていい加減そのルー語うざい」

『てことで見廻りよろしくだってばよ沖田隊長!』


ビシッと手を額に当てて敬礼のポーズを向ける。


「嫌だってばよ。なんで俺一人で」

『そんなこと言ったってしょうがないじゃないか〜』

「キモイ死ねボケナスマンコ」

『えええ〜ひどっ!』


そりゃあ総悟よりはクオリティー低いかもしれないけど、ちょっぴふざけてえなりのモノマネしただけでその暴言…。
ていうかマン○て…マン○て…モロにピー音無しですかそうですか。


「━━まァちょうど俺も旦那に用があったんでした」

『えぇー総悟も来るの!?』

「なんでィ俺が行っちゃなんかまずいことでもあんのか?」

『や、別にそうじゃなくて…』

「何?お前もしかしてジャンプはジャンプでも旦那のK点越えのジャンプを狙いにいくつもり?うわーいやらしい女でさァ総悟こわーい」

『やめてェェ!なんかよくわかんないけどやめてェェ!違うからァァ!』


何が。


「ほら行くぞ。とっとと歩きやがれノロマが」

『いーい?言っとくけどジャンプはわたしが読むんだからね!横から口出したりページ捲ったりしてこないでよね!わたしはわたしのペースでゆっくり集中して読みたいんだから!』

「馬鹿だからな」

『うるさい!』


本当一言多いんだから。


『もう…』


というわけで、わたし達は見廻りの仕事を放棄して万事屋へと向かうのであった。


『でもさー総悟が銀ちゃんに用ってなあに?』

「DVD貸してるんでィ」


え゙……


『デ、デーブイデーデスカ、』


なんの?とは考えるだけで恐ろしすぎて絶対聞きたくない。
まさかあの二人がワンパークのアニメや月9ドラマの貸し借りなんかして楽しんでるとは到底思えないし…だってあのドエスコンビだし、うん。
世の中には知らなくて幸せなこともあるでしょう。


「なんのAVか聞きたいですかィ?」

『いやもうAVってハッキリ言っちゃってるからァァ!!予想通りだよ全く!!当てたくもないのにナニコレヤダコレ!!』

「お奈美に似たそっくりのメス豚がいましてね、そいつ…お奈美がアンアン鳴き喚いてお仕置きされるどぎついSMものを見つけやしてねェ。あとお奈美の栗と栗鼠を苛めてっていう…」

『Σなんか言ってることおかしいんだけどこの人ォオオ!!イヤだあああああ聞きたくない聞きたくないいいいいーー!!』

「それ言ったら旦那も目の色変えて貸してくれって耳元でハァハァもううるさくて…」

『━━━っ!!!』

「あの人のことだから絶対パッケージがカピカピに白くなって返ってきやすぜ」


ひぃいぃいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい


「おーい聞いてんのかお奈美」

『最っっっ低!!!死ね馬鹿チンカス腐れドエスコンビ!!!デスノートに100回名前書いたんぞコノヤロォォォ!!!』


男なんて…男なんて…
しゃァァんなろォオオオ!!!!!!


END(2014.03.06)


***


「あいつら…シカトぶっこきやがって…っざけんなこれじゃ携帯の意味ねェだろナメてんのか!!帰ったら二人揃って切腹だァァァゴルァァァ!!」

「トシィィ餅ついてェェ!!手に持ったそのマヨネーズがさっきからブチュブチュ黄色いブツを飛び散らして吹き出てるからァァァ!!」


チャンチャン♪

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