‐gintama‐
□プリン
1ページ/1ページ
「俺チョコレートパフェ3つね」
「杏仁豆腐」
『私プリンパフェー』
総悟とプラプラ巡回(サボり)中にさっきそこで銀ちゃんとバッタリ会って、なんやかんやで三人でこうして今バトルロイヤルホストに来ている。
「おいおいプリンってお奈美ちゃん自分の体に立派な旨そうなプリンもう2つ付いてんじゃん。銀さんそっちのプリン食べてい…ってぇええ!!」
「あ、手滑った。すいやせん旦那。目見えやすかィ?」
「手滑って眼球におしぼり丸めてぶん投げてくる奴がいるかァ!」
「ここにいまさァ」
「よーし沖田くん覚悟はできてんだろうなァ…ブベシッ」
『うるさい。今注文中。お願いだからお口チャックしておとなしくミッフィーちゃんになってて』
「お奈美ちゃんまでぇぇぇ…」
「ナイスヒットでィ」
目の前のうるさい白髪天パのその達者な口目掛けておしぼりを丸めて投げた。
「あ、あの…御注文は以上でよろしいでしょうか…?」
「………」
気まずそうに遠慮気味に聞いてくる店員さんの横で、言われた通りおとなしくお口をチャックしてるギンフィーちゃん。
『あ、はい。ごめんなさい騒がしくて。プリンパフェと杏仁豆腐の二点でよろしくお願いします』
「早めに頼みまさァ。一仕事して腹減ってんでィ」
嘘つけい。一仕事って何。ていうかお腹減ってんなら杏仁豆腐なんてそんな可愛らしいスイーツやめてもっと他の物(総悟得意のハンバーク定食とか)頼めよ。
「ってちょっと待ってェエエ!!俺のチョコレートパフェ3つ…ブッー!!」
瞬時におしぼりをガチガチに丸めて固めて総悟と一緒に向かいの白髪天パニートを黙らせた。
それを見た店員の女の子は顔を引きつらせながらそそくさと逃げるように私達のテーブルから去っていった。
『はぁ…』
私は一つため息を落とした。
『ねぇ、銀ちゃんって歳いくつ?』
確か土方さんとあまり変わらなかったような。
『もういい大人なのにそんな性犯罪者のような顔してヘラヘラといつも下ネタばっか言って恥ずかしくないの?』
頬杖を付いて目の前の死んだ魚のような目をした彼をジトッと呆れを含んだ眼差しで見上げる。
「お奈美ちゃんよォ」
『何よ』
急にキリッと眉と目の距離が近付き真面目な顔になる銀ちゃん。
「この前会ったときよりプリン…おっぱいおっきくなっただろ」
『………私の話聞いてる?』
「銀さんのバストスコープは騙せねェぜ」
『耳クソほじくれ』
「今日会ったときからずっと思ってたんだ俺ァ」
『キモイ。鳥肌立ったリアルに』
そのドヤ顔ヤメロ。会ったときからずっと胸を観察されてたなんて思うとゾッと寒気がする。
私は両手で自分の体を擦った。
「さすが旦那のバストスコープ。侮れやせんねィ」
何が。つかお前もノってくんな。
「今お奈美が付けてるブラジャーはD65で先月よりワンカップアップしやした。ちなみに今日はピンクのレースですぜ」
「マジでか。銀さんピンクレース大好物」
『な、なんであんたが知ってんのよそんなことっ!?』
自分の体を抱きしめながら隣で呑気に水を飲んでる総悟から距離をとる。
銀ちゃんがなんかほざいてるけど聞こえなかったことにしよう。
『はっ…!さてはこの前から洗濯した私のブラジャーがなくなってるのは総悟の仕業だったのね…!』
「バレやしたか。それを夜土方の部屋に投げ入れてることも」
『あんた人のブラジャー何してくれてんのよ!!もう5個は盗られてなくなってるんだけど!!』
「どうでィ?上下違う組み合わせのブラジャーとパンツを毎日肌に身に纏う気分は」
『最悪よ!どんだけドSなのよもう!』
「そんな褒めんな。照れんだろ」
『褒めてない褒めてない!あんたの照れるポイントが分かんない!』
「分かりやした」
『何が!!?』
「お前がそんなに言うなら今度から染み付きパンツもセットで一緒に土方にくれてやらァ」
『なんでそうなるの!?全然分かってないし!それに私のパンツに染みなんて付いてないしレディに向かってなんてこと言ってくれんのよ!』
「どれ?確認してやるから今ここで股開いて俺に見せてみなせェ」
『いやいやおかしいよね!?ってその手ェエエ!!』
「ほらァ早く見せろや」
『言葉遣いィイイ!!』
両手で私の脚を抉じ開けて(何気にスゴい馬鹿力)隊服のスカートの中に手を侵入させてくる総悟。の手を小さくつねってやった。(小さくつねった方が痛いのよね)
「俺はお奈美ちゃんが染み付きパンツを穿いてようが全然バッチコイだぜ。むしろそっちのが萌えるっつーか…うん。まあどっちにしろ女の子のパンツは最終的に汚れて染みだらけになるわけだしィ」
お前はもう黙ってろ。
『ていうかなんで土方さんはそれを返してくれないの!?屯所に女は私一人なんだから私のだって分かるよね!?』
「女がそんなヤボなこと聞くんじゃねェでさァ」
「大串くんも色々溜まって夜中に一人でハッスルしてんだろ。あいついかにもムッツリそうだし」
「顔からしてムッツリ丸出しでさァ」
「夜な夜な寂しく左手でシコってんだよ。あいついかにも左手がお友達ですってツラしてんだろ」
『………』
あんたらと違ってあの真面目で堅物の土方さんはそんなことしない、と信じたいが…とりあえず今土方さんの手元にあると思われる推定5着のブラジャーを早急に始末して新たに下着を調達しに行こうと私は思いました。あれ?作文?
「まあこの乳は俺のこの手が毎晩育てて作り上げた賜物でさァ」
『…何してんの?』
「乳鷲掴みにしてるんでィ」
『"してるんでィ"じゃないわよ!!妄想と現実の区別つけてお願い怖いからマジで!!って揉むなァァァ!!』
何この子平然とした可愛い顔で人様の胸揉んじゃってくれてんの!?バカなの?死ぬの?
「おいおいな〜に二人でイチャついてんのォ?俺も交ぜろや〜銀さんだってお奈美ちゃんのおっぱい揉みしだきたいしィ〜」
『これのどこがイチャついてるっていうの!?どっからどう見ても無理矢理やられてんでしょうが!!』
何この人どさくさに紛れて人様の胸揉みしだきたいとかおっそろしいこと言っちゃってくれてんの!?バカなの?死ぬの?
「無理矢理ヤラれてなんてS心が疼きまさァお奈美」
『どこでドSスイッチ入ってんの!?てか片仮名ァァァ!!』
「うわっマジでお奈美ちゃんのおっぱいプリンじゃん!プッチンプリンじゃん!うっ…やべぇ…銀さんのギンギンさんが疼いてきちゃったよおいコレどうしようやべぇよ助けてお奈美ちゃん」
『あんたの頭がヤバイわ色んな意味で!!』
胸を触ってくる銀ちゃんの手を思いっきり叩く、が一向にその手をやめてくれない。
それどころか揉んできやがるこの男。
しかも総悟と違って揉み方が変態染みててやらしい。
『てかなんで隣に座ってんの!?合コンじゃないんだから席移動してこないでよ!』
いつの間にか私の隣に移動してきてた銀ちゃん。
…どういう座り方よコレ。
両サイドに総悟と銀ちゃんにサンドされて一列で座る図って。
ラーメン食べにカウンターで座ってるわけでもないのにファミレスでこの並びは明らかにおかしいよね。恥ずかしいよね。
端から見たらどんだけ仲が良い三人って思われてるんだろ私達…。
『あのね二人共、お願いだからそのいやらしい手を胸から退けて。じゃないと怒るよ本当に!』
「お奈美が怒っても全然怖くねェでさァ」
「むしろ俺はお奈美ちゃんに怒られてェ。怒った顔したお奈美ちゃんもそそるってもんだぜ」
『もう何このドSコンビ…!てか銀ちゃん耳元でハァハァ言わないでよ!気持ちが悪い!』
調子乗って勃ってる銀ちゃんは(ヲイ)腰に腕まで回してきた。
「まーまーお奈美、水でも飲んで落ち着きなせェ」
『!、ちょっ…』
やっと右の胸を解放してくれたと思ったら、グワシ、と今度は後ろから頭(髪の毛)を掴まれ、コップの水を無理矢理口に入れて飲ませてくる。
『ゴホッ…ゴホッ…オエッ…な、何してくれんのよぞうごォォ…!は、鼻にみずぅ入ったぁぁ…!』
「何やってんでィ。せっかく俺が飲ませてやったのにこんなこぼしやがって締まりのねェユルユルの口でさァ。ちゃんと飲みやがれ」
『誰も飲ませてなんて一言も言って…ブベッ!』
「しょうがねェから特別に拭いてやらァ」
『(いやソレ手だからァァ!!)』
水で濡れた私の口周りを乱暴に手で拭いて(?)くるサド田S悟。
「ほら、お前のせいで手が汚れてベトベトになっちまっただろィ。綺麗に舐めとれ」
『は、はぁあ…!!?』
完全ドSモードオンになっちゃってるんですけどこの子ォオオ!!
「あーあー、服にもこぼしやがってビショビショに濡れてらァ。こりゃ脱が(せ)なきゃいけねェなァ。大丈夫でさァボディペイントして服着させてやるから」
『は?え、ちょ、そそ総悟ォォ!!?って、やめっ…ぎゃあああ!!』
ニヤリ、とドス黒い恐ろしい笑みを浮かべて見下げてくる総悟にスルリと首に巻いてる隊服スカーフを取られてしまう。
(マジヤバイマジヤバイマジヤバイ!!どれくらいヤバイかっていうとマジヤバイ!!)
銀ちゃんは放っといてもいいとして(ヲイ)こうなったサド王子はもう止めるのが大変!と私は土方さんに携帯でヘルプを求めようとポケットに手を入れた。
そのとき――
「あら?銀さんに沖田さんに…お奈美ちゃん?」
「なんで三人で仲良く一列で座ってるんだ?」
『お、お妙ちゃんんん!!九ちゃんんん!!』
「(ゲッ…お妙に九兵衛…)」
「(チッ…邪魔が入りやがった)」
「あら、銀さんその手、何してるのかしら。フフ」
「え゙………」
このあと言うまでもなく銀ちゃんはお妙ちゃんにサンドバッグの如くボコボコにされてました。
END(2012.05.17)
「テメェお奈美ちゃんに何さらしとるんじゃこの陰毛天パがァァァ!!誠意を持って腹斬って土下座して謝りやがれゴルァァァ!!」
「そ、それもう土下座どころか死ぬからァ…グハッ!!」
「姐さん恐ろしいですねィ…」
『総悟も一回ボコボコにやられて痛い目見たらいいのよ。Mに目覚めるかもよ?』
「…遠慮しやす」←愛チョリスのトラウマがフラッシュバック