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□歯磨き事情
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メリー号のお風呂はユニットバスのためトイレと洗面所とそしてお風呂が全て一緒の場所にある。
『え、ルフィ…!!?』
今、私は浸かっていた浴槽から足を上げて出たわけなのだが、どうしてだろう、目の前にルフィがいる。
というか何事もないように何食わぬ顔をして入ってきやがった。
…WHY?
「あ。ナマエ風呂入ってたのか」
『いや、ちょ、待てよ、』
そうじゃねェだろ!!!と全力でツッコミたかったが、とりあえず光の速さでタオルを瞬時に広げて即効前だけを隠した。(なんせタオルだから隠せるボディテリトリーが少ない…)
え、つか普通にモロ全部見られましたよね?
Lookingしちゃいましたよね?
パイオツとジャングル…
Σ下品だろ!!もっとオブラートに包め!!
「ナミがよーフケツだから寝る前に歯磨きしてこいってうるさくてよー」
そりゃそうだ。寝る前と朝起きたら歯磨きは日常的に絶対するもんだ。
…いやでもそんなこと今はぶっちゃけどうでもいい。
ルフィの歯磨き事情なんか私が知ったこっちゃない。
とにかくルフィは歯を磨くためにここ(洗面所)にきたというわけか。そうか。
でも…
『だからって人がお風呂入ってるときに堂々と入ってくるヤツがいるかァ!!』
いや、ここにいた。
モンキー・D・ルフィ(17)
一応、私達麦わら海賊団の船長だ。
『ちゃんとカーテン閉めてあったの見たでしょ!?』
カーテンとはユニットバスのドア部分にある丸窓に付いてる覗き防止用のカーテンのことだ。
相手に知らせるためにも普段ユニットバス使用中には当たり前だがカーテンを閉めるという決まりがある。
「おう閉まってたぞ!それがどうかしたのか?」
こいつ…!
何の為にカーテンがそこにあるのかをまるで全然理解していない…。
お風呂に入って一日の疲れをとったばかりだというのになんだかまたどっと一気に疲れてしまった…。
アーメン…。
『…なんでもいいけどルフィなんか私に言うことないの?』
「ん?ナマエに言うこと?…なんもないぞ?」
『とぼけないで。どうしてあんたが今ここにいるの!どう考えてもおかしいでしょ!』
「おかしくねェよ俺は歯を磨きにきたんだ」
『違うわよ!そんなこと聞いてんじゃないの!謝れって言ってんの!』
「なんでだよ」
『だ・か・ら私の麗しき裸をあんたさっき見たでしょうが!!』
「あ、そっか、わりぃ」
『Σ軽いわ!!!』
あぁ…………でもやっぱり見たのね…………。
いやまあこのルフィのことだから別に女の裸体を見ても特になんも思っちゃいないんだろうけど、でもそれはそれで女として正直少し悲しいもんもある。
現に今、ルフィの目の前にはグラビアクイーンを凌ぐかのようなタオル一丁の(フンドシ一丁みたいに言うな)セクシャル度が留まる所を知らないこの色気ムンムンの私がいるってのに(オイ)特に動揺する様子もなく至っていつも通り平常心のルフィ。
「俺は今から歯磨きするからなナマエ!」
『…どうぞご勝手に』
なんでそんな自分の意思表明をわざわざ他人の私にいちいち報告すんの。思う存分好きなだけ磨いてくれ。
『………』
とりあえずルフィの歯磨きタイムが終わるまで私はこの恰好のままここでずっとモアイ像のように立ってなきゃいけないのね。
何が楽しくてルフィの歯磨いてる姿なんか見てなきゃいけないのよ。むなし。
「そういえばお前いつまでその恰好でいるんだ?服着たくねェのか?」
……………………あたしゃ露出狂の変態か。
END
(結局このあとユニットバスが騒がしいってことでみんなにバレて一騒動)
(言うまでもなくルフィは怒りと嫉妬の塊でディアブルってるサンジくんにお仕置きコース)
2010.09.20 来実