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□何様俺様外科医様3
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『私も島に降りて遊びに行きたい!いつもシャチとお留守番なんてイヤ!』


「おい傷付くぞ俺は」


『別にシャチと二人で船番が嫌とかじゃなくて私も気分転換がしたいの!』




この船、ハート海賊団の一員になって、早二ヶ月。


最初はこの海賊船(潜水艦)に女が自分一人だと聞いて耳を疑い顔面蒼白になったのも今となっては少し懐かしい。


当初は船長が“ああ”だからこの船の男達も全員“ああ”なんだと警戒心バリバリで関わりたくないと壁を作り唯一人間の男じゃない白熊のベポだけが私の味方で安心できる場所だった。


…とはいっても二ヶ月もの月日を毎日同じ船の上で一緒に生活していく内に船長だけが特殊で他の男達は至って普通だということが分かった。むしろ女一人という環境の私に気を使いとても親切に優しく接してくれた。(海賊に対してその表現はおかしいのだけれど)そして何より気さくで面白く楽しい人達でベポ以外の船員ともこの二ヶ月でだいぶ仲良く親しくなった。




「そう言ってもなァ…ナマエがこの船に来てから上陸した島はどこも治安が悪いとこだったからな〜」


「ナマエの気持ちも分からんでもないがそれも全部ナマエに危険が及ばないよう船長の優しさだ」


『嘘よ!あの男は私をこの船に一生監禁して閉じ込めて楽しんでるのよ絶対!』


「キャプテンはそんなことしないよ」




拳をグッと握ってシャチとペンギンに強く訴える私の横でキャプテン大好き信者のベポが船長を庇うようにフォローをしてきた。私より変態の肩を持つなんて…少し悲しい。私のこの耐え難い「Everyday、ストレス」はベポには届いてないのだろうか。まあ日常茶飯事でセクハラを受ける私を見て"キャプテンとナマエ仲良し"とか言ってるぐらいだ、この白熊ベポさんには何も分かっちゃいないんだろう。アーメン。




『はぁ…』




私、罪無きか弱いレディナマエはこの海賊船に乗って二ヶ月、今まで一度も土を踏み地に足を着けたことがありません。


別に二ヶ月間島が無かったわけではない。この二ヶ月で3回島を発見し立寄った…が、しかし私は決まって毎回シャチとお留守番。この船の船長はドが付く変態の上に更に意地悪ときたもんだ。そんな"ド変態意地悪船長"はいつもニヤニヤ不気味に笑いながら私に手土産を持って船に帰ってくる。それもそうだ、中身は決まっていつも自分好みの服(勿論膝上15cm)と自分の趣味全開の下着(何故かサイズがピッタリ)だから…ああ頭が痛い。
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