side story

□僕の夢
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―冥界・冥界政府・官吏長室


一枚の紙を見ながら、ギオンが一人でニヤニヤしている。
異様な光景に部下達は目を逸らし、資料だけを机の上に乗せて出ていく。積み重なる資料を完全無視の彼を一瞥するカズラ。

見ている方が気色悪く感じる。

特に今日は…


「ニヤニヤしないで下さい。雪でも降らせるつもりですか…」


「私がニヤニヤしていようが、関係ないだろう…」


カズラの発した言葉に即答する。


「でも、仕事はして下さい。重ねられた資料に目を通す簡単な仕事なんですから…」


やっと、置かれてある資料に視線を向けたギオンは無言になる。
大量の資料は二段に分けられており、天井につくんじゃないかってぐらいに積み重なっていた。

これを今日で片付けなければいけないのかと内心で思いながら、顔を引きつらせる。
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