『時空神子シリーズ』―華乱

□変わりゆく、時空の薔薇
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この際、遠慮なんかするか。

何時まで待っても戻って来ない筈だ。璃羅の思うツボに事が運んでいたら、戻るに戻って来れないよな。

鳴呼、今まで一番ムカつくかも…


しかしながら、盈が下界に逃げてきた原因はあの冥界政府官房長官にあるよな。
良い年齢した大人が気付かないのオカシイだろう。

好いているなら、愛しているなら…


盈の手…
握ったままでいろよ。

逃げられているんじゃないよっ!


「魂と魂…惹かれ合ってるくせして。どんだけ、初なんだよ。初々しいのは…せいぜい幼少期までだ!良い年齢した男が…」


「ちょ、風羅兄様?」


私は思わず、二人を挟むテーブルを殴ってしまった。
殴ったテーブルは見事、真っ二つ。視界に映った艸波様は身震いをしていたが気にしない。
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