『時空神子シリーズ』―華乱
□華びら舞う、時空の悠久(前編)
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【カイラside】
待て。
ちょっと、待て。
否、急な事で何をどう理解していいか解らない。最近、仕事のし過ぎで疲れているんだな。
とりあえず…
休んで整理するか。
俺はソファーへと移動をし、腰を下ろす。
聞き間違いとかなく、彼は璃羅皇子を“母”と言い。あの変態番人を“兄”と言った。
一番の衝撃は…
――…双子
楠野の家系で兄弟が生まれた場合は、争い事になる筈だ。株を守っている家系なら尚更、厳しい規律が存在する。
だが、彼はこうも言ったな…
『僕は、兄と同じで世間の公になっていないので…』
世間の公になってないとは如何なる事だろうか。
「…考えるより、直接本人達に聞いた方が早そうだ」
盈華の件もあるし…