『時空神子シリーズ』―華乱
□冥王には秘密事…
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少なからず、近い事には変わりない。
「精神崩壊寸前の神ほど…危険ですからね」
「あぁ」
精神崩壊寸前の神ほど危険な存在。自分の息子もなった事があるからこそ、尚更、ほっておけない問題。
「…体の傷は直ぐに治るが、心の傷は知らず知らずに深かったりする。盈華の心が崩壊しない事を願ってはいるんだ…」
「ギオン王には言えないですよね。今の盈華に冥王としての試練が始まっているなんて…」
「言えない。ギオンに言ったら、折角の試練が台無しになる。これは良い機会だと思っている。しかしながら…盈華には早いという自分もいるんだ」
親なら当然の事だろう。
良い機会だと思いながらも早いと思っている気持ちも持ち合わせている。
「末羅叔父様、この際…良い機会でいいと思いますよ。子供ってのは何時かは、親から離れていくものです。盈華は大人になっていく為に試練が与えられたんです」
「羅淡…」