『時空神子シリーズ』―華乱
□冥王には秘密事…
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――下界・御慧家・盈華の寝室
御慧家に来て一週間。
毎朝、風羅に集中力を高めるトレーニングをさせられているが。これといって何も起きていない。
最初は下界に慣れれるのか不安だったが、案外早く慣れた。
盈華の中で何かが変わろうとしているのは確実だ。
しかし…
それに気付いていない本人。
「何か、僕の顔に付いていますか?」
「い、いや…」
風羅の視線を感じていた盈華は口を開く。
慌てて首を横に振る。
「そうですか…」
「…今日は、ここまでにしよう。無理してやるのもいけないからな」
「はい」
「って、言ってる側から…」
終わると言った側から、盈華は今日の補習を始める。生真面目な性格は叔父に似てしまったのだろう。