『時空神子シリーズ』―華乱

□夜薔薇の華、乱れし時夜…
1ページ/14ページ

―冥界・センディーダ邸・浴場


ローマの城を思い描かす浴場は白が統一されており、ライオンの銅像からお湯が流れていた。
レテの川からセンディーダ邸に連れて来られた盈華。カイラの体を考え、一緒にお風呂を入ったまではいい。


「カ、カイラさん…」


「何だ?」


「そ、その…体勢的におかしいかと…」


顔を赤らめ、盈華はカイラに言う。
視線と視線が合い、互いの息がかかる位置。体勢的に対面になっている。


「別におかしくはない…」


さわさわと腰を撫で回す。


「…ぁっ」


「どうした?」


「…っ、カイラさんの意地悪」


妙な手つきで腰を撫で回すもんだから、盈華は立つのが必死だった。
逃げ回った事は悪いと思っているし、レテの川へ流そうとしたのも反省している。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ