『時空神子シリーズ』―華乱
□忘却の天秤に乗せられる二人…
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【璃羅side】
『説明してもらおうか!璃羅…』
自分から失言したのがいけなかった。艸波様はにこやかな笑みを浮かべ、吐かそうとした。
なので、逃げたんだけど…
逃げている途中に母上と風羅兄様が目に入ってしまい、ついつい忘れていた。
そういや…
我、艸波様から逃げている途中だったんだ。
だって、だって。
五日で足りると思ったんだもん。
よく考えれば、五日後は神艸の誕生日だから。誕生祝いに間に合うかななんて…
退屈しのぎには良い機会だったし、盈の件も転がっていたから拾っただけ。
この際、お互いのトラウマを強行手段で治すには良好だった訳で。昔から、こういった類いのゲームは楽しむ嗜好なんだよ。
転がっているなら、拾う。