『時空神子シリーズ』―華乱

□贈る花言葉は、私を思い出して…
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――天神界・椿城・竜胆の噴水


閉じていた瞼が開く。
深い、深い、深海。深海よりはやや明るめな海面を思わすと表せば正解だろうか。それぐらいに彼の瞳は綺麗だった。

夫の艸波とはまた異なった美形さと凛々しさだと璃羅は思った。


「態々、天神界に呼ばなくとも。センディーダの屋敷に足を運べば良い事だろう…」


「…」


嫌味が含まれた科白に艸波は眉を寄せる。


「で、何の用だ?」


首を傾げる彼を見て、璃羅が口元をつり上げた。


「貴方様には、しっかりと盈を離さないでいてもらいたい…」


「――…貴殿は!!!」


「ふふふっ。冥界政府官房長官が何ていう表情を浮かべているのですか!貴方様も、想い人が居ると…ただの男に成り下がるんですね」


「…」
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