黒執事

□そのお嬢様、目撃
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――――朝


セバスチャンの言ったとおり、ソーマが特別入学してきた



見事に赤寮



商日の今日はゾウに乗って登校してきたのだ



『やっぱ王族は違うね〜』


「そうですね…まさかゾウで登校してくるとは…」


流石のセバスチャンも苦笑い



シエルはソーマに捕まっている



『コールくんの見張りをさせるの?』


「そういうことになります。何か動きがあれば彼が坊ちゃんに報告をしにきますから」


ニコリと笑った






「おーいっカナンーッ!」



ぐおおおっ



『ひゃあああっ!?』




突然の浮遊感



腰に巻きついているのはぞうの鼻



そのままソーマとシエルがいる空間へ放り込まれ、ソーマの上へおちた




『いたたっ…』


「カナンが教師か!よろしくな!」


『会って一言目がそれか…もう』


ハァ…とため息をついた



「カナンはどこの寮なんだ?」


『私は緑(グリーン)だよ』


そう言った瞬間、ソーマの顔が青ざめた



どうしたのかと聞くとソーマはシエルを指差し涙目で言った



「嘘をついたなシエルッ!」


『……何を言ったのさ』


ジト目でシエルを見るとシエルはさほど気にしていない様子で淡々と答えた



「僕はただカナンがいると言っただけだ」



フンッとこどもらしからぬ笑みを浮かべた



「カナンは俺と同じ寮だって言ったじゃないか!」


「そうでもしないと編入しなかっただろう?」


『(うわぁ、ソーマ可哀想…)』


「シエルのバカぁ〜〜ッ!」




こうして、騒がしい朝は終わった




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