溶けないコオリ

□第08話
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「終わらす?一人で?この我輩を?無理ですよぉ」


『無理かどうかはやってみないと分からねぇぜ』


「……面白いですねぇ。キミの力、見せてもらいましょう」





お互いが戦闘体制になる












カランッ…














ダンッ












近くにあった何かが出した音を合図に二人は動き出す





ギガロが石を浮かせ、まるで銃弾の様に飛ばしてくるのを、シエラは風を纏う事で回避



シエラは全て避けると、風の刃を放つ




しかしそれはギガロが造り出した石の壁によって塞がれた



次は場所を移動し空気を圧縮させたものを放つ


が、それもまた塞がれる





『チッ』


「ん〜、まだ幼いのにこの力…………ますます気に入りましたねぇ」


『そりゃどうも。アンタらは俺を捕らえてどうする気?』


「…評議会………そして正規ギルドを潰すんですよ」


『!? …俺は協力しないぜ』


「催眠魔法をかければいいことです」


『なるほどなぁ。でも俺はそんなのゴメンだぜ!! 瘋来刃!!!』





シエラは複数の風の刃を作り出す



それを見たギガロは再び手を前に翳し、石の壁を造る


その隙をついてシエラは前に飛び出す



風の刃が壁に当たり、ごなごなに砕け散った瞬間、シエラは風の力で威力が上がった飛び蹴りをギガロにくらわす





「何ッ!!?」





ギガロは予想外の事に対応が遅れ、もろにくらい近くの建物まで吹っ飛ぶ





『…はぁ…はぁ……』





シエラは瓦礫と化した建物を睨みながら呼吸を整える





『(これでやられてくれると嬉しいんだが……)』





















「石槍!!」


『!!!?』





建物が崩れた事により発生した煙の中からいくつもの先が鋭く尖った石の槍が飛んでくる


シエラは何とかよけるが、いくつかが脇腹や腕に当たる





『…っ、…うわぁ、油断した……。ギルドマスターさんがこんなんでやられるはずないのにな……』


「小娘、我輩に傷を負わせた事を褒めてやるぞ」


『……どうしよっかなぁ』





性別がバレてるし、攻撃はあんまりきいてないし……何より出血が酷い

これでは長くは戦えない。長期戦になるとかなりヤバい事になる





『…ギガロ…だっけ?アンタどれくらい俺の情報持ってるの?』


「そうですねぇ、冥土の土産に教えてあげましょう。我輩が知っているのは多種多様の魔法が使える事と女であり、フィリンス家の子供である事ですねぇ。あと、これは今日知りましたが妖精の尻尾の魔導士……という事だけですよぉ」


『妖精の尻尾に所属しているのを知ってるのはギガロだけか?』


「はい、その通りですよぉ」





って事はここでやられたり捕まると妖精の尻尾の皆に迷惑が……………?












『……………ねぇな』




「はい?」











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