Silver Candy
□第七訓
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「お前どこに住んでんだ?」
『どこでしょう?』
「お前は攘夷志士か?」
『どうでしょう?』
「桂の仲間か?」
『どうでしょう?』
「…じゃあ、何者だ?」
『何者でしょう?』
「斬っていい!? コイツ斬っていいか!?」
「まぁまぁ落ち着いてくだせェ、土方コノヤロー」
『いい加減スパスパ吸うの止めろよニコチン中毒ヤロー』
「よーし、お前らそこに直れェェェ!! 叩き斬ってやらァァァ!!」
ここは武装警察“真選組”の屯所
真剣(太股に銃)を持っていた為、銃刀法違反と攘夷志士疑いで逮捕された
勿論、刀は渡すわけないし攘夷志士でもない。めんどくさいから質問に対して真面目に応えていない
「お前、真選組ナメとんのかァァァ!!」
『「俺がナメてんのは副長(土方)さんだけだ(でさァ)!」』
「総悟は黙ってろ!! テメーら打ち合わせでもしてきたのかよ!?」
「アンタとは仲良くやっていけそーだぜ」
『気が合うな。俺も思ってた』
向かい合った俺と総悟と呼ばれた人はガッシリと手を取り合った
「俺ァ、沖田総悟って言いまさァ。こっちはマヨ方ニコ四郎さんでさァ」
「何その変な外国人とのハーフミスったみたいな名前!? 土方十四郎だ!!」
『俺は此原音葉だ。マヨ方はいいとして、ニコ四郎はどーよ?だってニコリともしねー顔だぞ?笑ってねーもん、むしろ常怒ってんぞ。鬼の副長に相応しい形相だよ』
「誰のせいだ、てかお前らマジ黙れ」
チッ…、止められた
「もう1度聞く。お前は何者だ?調べても名前と今万事屋を副業として働いてるって事しか浮かんでこねー。本業は何だ、住所と年齢は?」
『質問は1つに絞れよ、ニコ方君。小学生ですか、アンタは』
「土方っつってんだろ!!」
『めんどくせーなぁ…。1、本業についてはここで働いてる七埣祐史と嘩桐蜜月に聞いてくれれば分かる。2、住所は言えん。3、年齢は見ての通りだ』
「…結局、何も分かりませんね」
『「「あ、いたの。」」』
「さっきからいたわ!! 地味だからか、地味だからかァァァ!!」
「オイ、ジミー。祐史と嘩桐呼んできてくだせェ」
「ジミーじゃなくて山崎!! 何度言えば分かってくれるんですか!!」
『じゃあ、山崎(ジミー)さん。悪いけど、頼むわ』
「何この子!? 今、山崎と書いてジミーって呼んだよね!! 初対面なのに酷いわ!!」
そして山崎(ジミー)さんは、うなだれながら祐史と蜜月を呼びに部屋を退室した
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